ストリートに最適なカメラ機材とは
ストリートフォトに最適なカメラはどれか。
永遠に悩み続けるテーマだと思います。
今回は、ストリートスナップにおけるカメラの選び方というテーマでお話していこうと思います。
巨匠の機材
まずはじめにストリートフォトの巨匠たちはどういったカメラを使っているのか、見てみようと思います。
ソール・ライター【Saul Leiter】
日本でも人気のソール・ライターは90mm~150mmの望遠レンズを好んで使用していました。 彼はたくさんのカメラを所持していたようです。
仕事用には LeicaM4 / Rollie6x6 などを使用しており、ストリート用と使い分けていたようです。ストリート用には、主にCanon A1 / Leica CL / Minox EL / Olympus XA などを使用していました。
どのカメラもとても小型軽量のもので、デジタルに移行してからもコンパクトデジタルカメラを多数使用していたらしいです。マイクロフォーサーズなども使用していたみたいですね。
ゲオルギィ・ピンカソフ【Gueorgui Pinkhassov】
私の好きな写真家の一人であるロシア人の写真家ピンカソフはFujiFilm X-E1を愛用していたようです。キットレンズのXF18-55mmも使用しています。
入門機にキットレンズとは驚きです。ズームレンズを使用しているのもおもしろいですね。
こんな記事を書いておきながら、結局いい写真かどうかは機材では決まらないのでしょうね。まさに「弘法筆を選ばず」ということでしょう。
アンリ・カルティエ・ブレッソン【Henri Cartier-Bresson】
もうひとり私の好きな写真家であるHCBは、LeicaM3を使用していました。目立たないように、シルバーのLeicaM3をマスキングテープで黒く塗り潰していたようですね。
また、生涯50mmのレンズしか使用しなかったのもとても興味深いです。レンズはライカズミクロンやツァイスゾナーを使用していたみたいです。
森山大道【Daido Moriyama】
日本のストリートフォトの巨匠である森山大道さんは Nikon Coolpix / GR といったコンデジを使用しています。コンパクトさ、軽量さはやはりストリートフォトを撮る人に最適なカメラの一つと言えます。
私のカメラ評価基準
私がカメラを選ぶ基準は8個あります。
まず1つ目に「デザイン」
これは撮影者のテンションに関わるので私は最も重要だと思っています。持ち出したくなるかどうか、写真を撮りたくなるかどうか。テンションが上がってくれば自ずといい瞬間に出会うなんてこともある気がします。
2つ目に「解像度」
レンズの解像度を意味します。やはり解像力の高いレンズのほうが、写真の隅々までシャープに写ります。
3つ目に「色表現」
センサーや画像処理系統、レンズの色作りなどを指します。写真に関して色はやはり重要な要素の一つです。
4~6つ目に「ホールド感」「軽さ」「携帯性」
気軽にカメラを持ち歩けるかという観点でもカメラを見ています。常に手に持って歩くため、中でもホールド感が一番重要だと思っています。
7つ目に「操作性」
ボタンや設定の変更のしやすさ、シャッターの反応などを指します。撮りたいと思った瞬間に撮れるようなカメラである必要があります。
8つ目に「静音性」
ストリートフォトではシャッターの音の大きさがとても重要です。無音だと自分でもタイミングが分からなくなるので、適度な静音性が重要だと思っています。
私のメインカメラ遍歴
写真をはじめて二年程度ですが、これまで多数のカメラを使用してきました。今回は使用してきたなかで特にメインとして使ってきたカメラとレンズの組み合わせについて「デザイン・ホールド感・解像度・操作性・色表現・静音性・軽さ・携帯性」といった観点で見ていこうと思います。
各5点、全40点満点で評価してみました。あくまで個人の評価ですので参考程度に。
【Canon 6D mark2 + EF70-200mm f4】=17点
ストリートフォトを始めた当初はこの組み合わせで撮影していました。はじめの頃は望遠レンズを得意としていました。人にカメラを向けることもあるストリートフォトですが、望遠レンズであるため、静音性はそこまで必要ないといった感じでした。
デザイン:2
解像度:3
色表現:4
ホールド感:4
操作性:4
静音性:0
軽さ:0
携帯性:0
【Canon 6D mark II + EF35mm f2】=19点
35mmの画角に興味が湧き、新しいレンズを購入。携帯性と軽さが少し改善。この画角に対しては静音性が必要だと感じる。
【Fujifilm X100F】=26点
同じ換算35mmのカメラでより小型なx100fに乗り換えた。
デザイン:5
解像度:1
色表現:2
ホールド感:2
操作性:3
静音性:5
軽さ:5
携帯性:5
デザイン・静音性・携帯性の点で前のカメラより優れているなーといったところだったが、フルサイズの解像感や色表現に対しては劣るといった感じでした。ホールド感に関しては、サードパーティのグリップをつけていた。
【Nikon Z6II + 24-70mmf4】=28点
次にミラーレスフルサイズをNikonさんからお借りできることになり、こちらをメインに。こちらの機材についてはインタビュー記事がありますのでぜひそちらへ。
デザイン:2
解像度:5
色表現:4
ホールド感:5
操作性:5
静音性:5
軽さ:2
携帯性:0
一眼レフに対してミラーレスでは静音性に優れるため、広角よりの画角でもストリートフォトが撮りやすかった。やはりフルサイズは色表現がいいが重さだけがネック。
【Leica M3 + Summilux 50mm】=29点
フルサイズの画質で且つ小型なものを求めた。フィルムに興味もあり、持っているデジタルが故障したことをきっかけにフィルムに移行。以前使ってた35mmが合わないなと50mmにも移行しました。
デザイン:5
解像度:5
色表現:5
ホールド感:3
操作性:3
静音性:4
軽さ:1
携帯性:3
正直この組み合わせは重い。小型で静音性も高いので、重い以外は特に不満なし。あとクソカッコイイ。
【Panasonic LUMIX G100 + LEICA 12-60mmf2.8-4.0】=28点
PanasonicさんからLUMIX G100をお借りしました。マイクロフォーサーズはこれまで使ったことがなかったが、その小型軽量さに驚き。
デザイン:1
解像度:4
色表現:3
ホールド感:3
操作性:2
静音性:5
軽さ:5
携帯性:5
静音性・軽さ・携帯性に関しては抜群。Vlog用機材として売り出されているため、正直解像度・色に対しては期待していなかったが、全く写真用機材として不満に思うことはなかった。解像度もLEICAを冠するレンズだけあって、とても良い。操作性の部分に関してボタンの作りのチープさが気になるが、ストリートフォトでそんなに設定をいじることはないため、そこまで問題はないと行った感じ。
さいごに
今のところ、最適解はフィルムであれば【LeicaM3+Summilux 50mm】、デジタルであれば【Panasonic LUMIX G100 + LEICA 12-60mmf2.8-4.0】です。
軽量さという点で【Fujifilm X100F】はとても満足していましたが、レンズの解像度で不満を覚えることがあった。その点【LUMIX G100】はレンズの性能がよく、解像度も満点といった感じ。
まだ、フルサイズコンデジ系【Leica Qシリーズ】【SONY RX1シリーズ】は使用したことないので、ぜひユーザーの方お話聞かせてください。
今回は、様々なカメラについて大まかな評価をしてみましたが、より詳細な評価を聞きたいという方がいれば、またnoteにでも書いてみようかと思いますので、ぜひコメント・シェアお願いします。
記事が気に入っていただけたら投げ銭お願いします.