中華SFアンソロ『時のきざはし』より 『太陽に別れを告げる日』 『異域』
江波(ジアン・ボー)『太陽に別れを告げる日』
うわーすごい。わずか10ページに広がる宇宙探索友情ハードSF。めちゃくちゃかっこいいです。太陽系に人類が当たり前のように進出していて、銀河の探検家の卵を養成する学校ももちろん宇宙にあります。二人の学生の友情を描いたドラマありで、とにかく密度がすごいんですが、SF的な設定もすっと入ってきていることに、読み終わってから気づき驚きです。
何夕(ホー・シー)『異域』
中華SFの魅力ってこういうことかな?という仮説が立てられるような作品でした。食料問題、大怪獣バトル、異域のギミック、対立する2人の科学者、男と女。スケールのデカい大迫力のシーンや全世界の4倍くらいの大惨事が起きる一方、個人にも対等にスポットライトが当たっていて、そのバランス感覚が絶妙です。
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