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2020/1/31 「ハマスホイとデンマークの絵画」展

チラシを手に取った時から、これは絶対行かねばならぬと思って。会期が近づけばこれは平日に休みを取って行かねばならぬとそわそわしていました。だってこんなの好きに決まっているから。

グレーが好き

グレーは、その奥に色彩を秘めているところが好きです。ハマスホイのグレーは絶妙。ずっとこの色の空間に居たい。「北欧のフェルメール」と評されるのは、光の表現に寄るところもあるでしょうね。

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北欧の光は優しい。それはハマスホイに限らず、今回出品されているどの作品にも言えること。

でも、写実的かと言われるとそうでもない。ちょっと理想化されているというか。ああこういう生活したいよね、みたいな。

物販がとてもよかった

図録やポストカードを初め、物販が秀逸でしたね。ちょっとこの色味が狂ったら全然魅力的じゃないもの。各種グッズも手元に置きたいと思わせるセンスの良さを感じました。なーんかこういうイベントのグッズって、ほらほら面白いでしょで終わっちゃうものが多くて、ちゃんと日常に取り込めるデザインにならないことが多いんですよね。Tシャツ買えばよかったな。ドアのイヤリングとか。

日常を描く≒Instagram?

その頃まで肖像画と言えば貴族のものだったのが、市民階級の人々の依頼で描かれるようになった。また、言ってみればごくごくありふれた田舎の日常の風景。でもそういうものをみんなこぞって「いいなぁ」と思って描く。
なんかこれ、空とか草花の写真を撮ってインスタに載せちゃう感覚に近いんじゃないかなぁと思いました。観ながらずっとそう思ってました。例えば見出しの写真、わたしの田舎の風景なんですが(さてどこの山でしょう?)、天気がいいとついこういう写真撮っちゃうし、学校の写生大会で風景を描けと言われるとついこういう構図で描きがちだったなぁとか、いろいろ思い出しました。

そういう、日常の「いいなぁ」を大事にしたい今の気分が、この展覧会の企画と合う人、すごくたくさん居そうな気がします。数年越しの企画ということをどこかで聞きましたが、すごくいいタイミングで世に出せた展覧会なのではと思います。10年早かったらちょっと違ったかも。

とにかく絵が静かなので、静謐を良しとする方には大変おすすめしたい展覧会です。朝イチとかで行けるならもう一度行きたいな。Tシャツ買いに。

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