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映画「へんしんっ!」

電動車イスにのった大学生(監督)が、さまざまなコミュニケーションの在り方をもとめ、試し、さまようドキュメンタリー。
他者とのコミュニケーションの在り方は、自分が自分ととるコミュニケーションと、つながっていた。
そんな監督自身のデリケートな変化が見所の映画でした。

ろう者であり手話通訳者でもある女性がすごく魅力的だった。やわらかくってイキイキしていて、風通しのよいお方。彼女は表立って何かをすることはないのだけど、彼女が居てくれるだけで、その場にささやかなハッピー奇跡が起こりやすくなるであろうな、という印象を受けた。

劇中には視覚障害であったり、身体障害であったり、さまざまな障害をもった人がでてくる。
が、個々の立場や属性の違いというよりもむしろ、おたがい立場の違いを前にしたときの、"居かた"で、交流の質が変わってくるようだった。
じぶんに、よきにしろあしきにしろ権威を纏わせてしまったり、また、相手に纏わせたり、そういうことが起こってしまうと、もうダメらしい。
もはや話をしようがなにしようが・・・いくら表層的に出来事が起こっても、おたがいの体温やら感触は何一つ交換されず、その人と会う前の自分と、会った後の自分に、全く変わりがない・・・。

息の詰まる場でのまずしさと、息のやわらかい場所でのすがすがしさと、そのオンオフやマーブル模様自体が、この映画の魅力だった。

https://henshin-film.jp/?fbclid=IwAR12gBifwQjvgcp7HYhKB38mYr8EapkXaj3n5mrsKAEpcpgdq9r4fE_EUmw

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