流行への嗅覚

我が国は最近また新しいミームを輸入してきたが、想像以上の広がりに正直引いている。確かに「猫」という誰にとっても愛らしいアイコンで、素材一つ一つが特徴的かつ使い所が分かりやすく喜怒哀楽が表現しやすいが、ここまでこぞって多くの人使うものでもないだろう、というのが初見の感想だった。

某倫理崩壊ゲーもそうだ。一番最初に情報を見たときは「あの会社の新作か~ 話題にはなるだろうけどニッチな需要だろうな~」ぐらいで、まして良くも悪くも存在自体が一種のミームになるなんて想像していない。

これら流行のものを嗜んでいる人の中で、「それが大好きでしょうがない、これこそが人生」なんて人は極わずかだろう。たかがぽっと出の1コンテンツに過ぎない、中には刺さっている人も勿論いるだろうがそれが全員という訳ではあるまい。
ではbuzzったコンテンツは十全なコンテンツ力が無いにも関わらず多くの人間を取り込めるのか? 答えは簡単、「流行ってるから」だろう。

「流行っている」という事は「嗜んでいる人が沢山いる」ということだ。つまりその分コンテンツの内輪ネタが通じる人が多い。
それに楽しんでいる人がいる分コミュニティの発達が早く、コンテンツを介したネット上での交流も容易になる。
「人が多い」というのはコンテンツを楽しむ上で単純ながら大きなアドバンテージであり、「気に入った流行ものは手の出し得」とすら考えている。

だがコンテンツの中身を深く見ずに「流行ってるから」と手を出す行為は時間の浪費につながる上、最初から半端な気持ちでコンテンツに向き合えば「流行」のメリットを生かせない。「流行」のメリットを理解した上できちんと向き合えるコンテンツを取捨選択できるようにしたい。

流行りは自分から作りたい派の人間だが、ミームも大好物だ。何が流行りそうか流行ってるか、それらは何故流行ってるか何を求められてるかを少しずつ分析しながら楽しんでいきたい。



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