見出し画像

脱炭素は需給両輪で

脱炭素を考える時、電源構成も重要だが、都市をどうつくるか、産業構造をどう改めるかなど、社会や経済全体を変える議論が必要だ。温暖化ガスの約25%は食料生産から排出されている。食品の作り方や食べ方など生活全体の見直しが問われている。

私もこの意見に同意します。
電源構成も大事ですが、やはり社会や経済全体のあり方を見直すことも重要です。
昨年末、政府が発表した「グリーン成長戦略」は、電源構成などのエネルギー源の部分に偏重している印象です。

また、この記事の石井菜穂子さんは食料生産を例に挙げ、「食品の作り方や食べ方など生活全体の見直し」が必要と説いています。
「作り方」つまり生産側だけではなく、「食べ方」消費側のあり方も重要ということです。

一方、「グリーン成長戦略」では、「(9)食料・農林水産業」に該当する記述がありますが、こちらは生産方法に関する技術革新など、主に生産側についての言及が大半であり、消費側のあり方についてはほとんど記述がありません。
消費側のあり方としては、例えば、食の地産地消の推進などが挙げられると思いますが、そういったことに関しては言及がありません。
本気でカーボンニュートラルを目指すのであれば、やはり消費側の改革も必要で、生産側だけの取り組みだけでは片手落ちです。

日本では昔からマーケットインの発想が乏しく、いまだにプロダクトアウト的な考え方が多く見られます。
生産側が素晴らしい技術を開発すればそれで万事解決、という短絡的な考え方があるのはこれが原因なのかも知れません。
消費側が求めるニーズも、特にここ最近、大きく変化しつつあります。
気候変動に関する問題を本気で自分事と考える層も増えてきています。
消費側のマインド変化に対応する何かしらの取組も、戦略の中にしっかり盛り込むことが重要だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?