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【造形】保育士実技試験で不合格の理由は?どんな絵が落ちる?

こんにちは!しろうずです。
保育士試験で落ちる絵とはどんな絵でしょうか?これまで、しろうずは不合格の方の作品をいくつか拝見していますが、不合格の作品には共通の傾向があります。どんな傾向があるのでしょうか?

*ここでは不合格作品そのものを掲示することはできませんが、イメージ作品を用いて説明していきます。
*特定の方の作品の傾向ではなく、複数の方の共通の傾向となります。

本記事はプロモーションを含みます。


不合格作品の共通傾向

簡単に3つにまとめると、
1「何をしているかがわからない」
2「人間の形に見えない、体の形がおかしい」
3「色塗りや輪郭線」(または色塗りを追えてない部分が多い)

1ができていても、2ができてないと不合格になります。
2ができていても、1ができていないと不合格になります。
3については、程度によります。1か2がギリギリ合格ラインの方の場合は減点で不合格になりえます。

もちろん、解答の際に、問題文の条件通りに描いていなくても減点ポイントですが、不合格の方は、この3つのどこかにつまづきポイントがあります。

細かくどんな絵なのか?をこちらの動画でも説明しています。

今回の記事では、動画でお話しした不合格作品の傾向の具体例をざっくりみつつ、当てはまる方が落ち込んでやる気を失ってしまう……という結果にならないよう、合格ラインに到達するための対策についても、きっちりお話しさせていただきます!


1「何をしているかがわからない」

●持っているものをきちんとかけていない

何をしているかわからないのは、かなりの割合で持っているものをきちんとかけていない事が多いです。そのうち、
A)その物体が表現しきれていない
B)ものが小さすぎてわからないの2点が理由です。

まずAについては、形を簡単な線で描けるようにならなくてはならないですね。人間、形がどうなってるか分からないと描けないので、まずは形を観察しなくてはならないです。もしくは、イラストで描かれた形を見るのも良いですね。

ものって、描こうと思って観察しないと案外描けないんです。

対策:保育園でよく使われる物品を調べて観察しておく、またはイラストで把握しておく。つまり物品の形の予習をする。

物をイメージしておこう

次にBの、「物が小さすぎてわからない」についてですが、なぜものが小さくなるのでしょうか。大体2つが考えられますね。

・単純に物だけが小さい
・手や体が画面に対して小さいので持っている物も小さい

単純に物だけ小さい場合はそれのみを大きくすればわかりますので簡単です。

しかし、後者の、手や体が画面に対して小さい場合は、物だけ巨大にするわけにもいかないでしょう。初心者の皆さんの多くは「全身をいれなければならない」であるとか、全員を「頭から足先まで重ならずに描こう」とする傾向があります。これを実現するために人物が小さくなっているという作品がかなり多いように思います。初心者の方は、人物同士を重ねてしまうと、上手く描けない方が多いのですね。これは描き慣れる必要があり、仕方がない側面もあります。

対策:可能な限り大きく描きましょう。また、足が切れたり他の人物と重なったりするのは大丈夫な方も多いです。足が少し切れてもいい、と思って描きましょう。大体画面に対し、立っている子どものサイズが1/2以上で描くと良いです(*つまり、19÷2=9.5cm以上、ですね)。

こちらの動画内でも人物のサイズについて触れています。


●体を使った動作の様子が表現できていない

他に、何をしているのかが分からない理由には、体を使ってその様子を表現する必要がある時に適切にその表現ができていない、という場合もあります。人が棒立ちになってしまったり、硬直した感じになってしまっているケースがしばしば見受けられます。

・体を傾けたり、腕や足の動きをつけたりしなければ動作が表現できないがその人体の描き方がわからない
・視線があってない

人体に動きをつけないと何をしているのかわからない場合があります。走っている人を描くには、胴体と腕、足をそのほうに演出してあげる必要があります。

また物を胸の前で持っているとしたら、腕は曲がっているはずですね。

対策:胴体の方向、関節の位置を考えながら描く。/ある程度ポーズはパターン化してマスターしておく。/頭で想像できない場合は実際にそのポーズを取ってみて体の方向・関節など把握しながら描く。

ポーズに関してのお手本が必要という方は、ポーズ集を販売しています。ストアのなかからこの画像の商品をお選びください。

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また視線を適切にその動作に合わせることも必要です。保育士と何かをやりとりしているのであれば、保育士と視線を合わせる必要があります。お互いの顔を横向き同士にして顔の向きを合わせたり、斜め向きの顔にして目を少し相手に寄せたり、状況によっては顔の向きを回転して変えたりすると良いです。



次は人間の形に見えない、体の形がおかしいについての説明と対策をします。

2「人間の形に見えない、体の形がおかしい」

●人体のバランスがおかしい、また左右非対称、関節の位置がない。おかしい。
●横向きの人物があやしい。正座・椅子に座っている人の体の形があやしい。
●肩の関節がどこから出ているのかわからない、首や肩がどうなっているのかがよくわからない。
●服の形と中の体の形がずれていたり、よくわからなくなっている。

などが不合格作品には多いです。一つ一つ見ていきます。


●人体のバランスがおかしい、また左右非対称、関節の位置がない。おかしい。

バランスについては、以前に子どもをバランスよく描くコツを動画でお伝えしています。参考にしてください。
(*ただし参考にするのはバランスだけにしてください。動画通りに描くとすごく四角い子どもになりますので、人体の丸みを必ずつけてください)

関節については、腕・脚の1/2のところに作るようにします。腕をまっすぐ伸ばしているときに無理に関節を作らなくても良いですが、関節の描き方がわからないために、すべての人物の腕や脚がまっすぐになってしまっているケースがよくあります。関節は基本的に曲げるようにしましょう。


●横向きの人物があやしい。正座・椅子に座っている人の体の形があやしい。

また横向きについては、そもそもどうなっているのかさっぱりわからないという方も沢山いらっしゃるでしょう。

横向きの描き方がわからない

立っている人物については、胴体・脚をまず一体として描き、腕を独立させて別途つける、というイメージで描くと良いです。また座っている人物については、胴体の下に股関節があり、股関節と膝関節が横につながっていると考えると描きやすくなります。股関節や膝関節を曲げ方次第で、立っている人も座っている人も走っている人も描けます。

*立っている場合は薄くなっているラインです

人間の形や体の形がよくわからないという方は、こちらのテキストをお勧めします。顔の描き方、正面と横向きの人体の描き方がマスターできる仕様になっています。しゃがんでいる子どもも掲載。ストアのなかからこの画像の商品をお選びください。


●肩の関節がどこから出ているのかわからない、首や肩がどうなっているのかがよくわからない。

肩の関節がずれている、どこから出ているのかわからないケースもよくみられます。おおむね下すぎるケースが多いように思います。

肩の位置が下すぎる

肩については以前動画を作成していますので、こちらを見ていただければ概略がわかるかと思います。方は胴体の上部左右に位置しており、腕を上げると肩も少し上がるんだ、ということをイラストで説明しています。


●服の形と中の体の形がずれていたり、よくわからなくなっている。

また服の形と中の体の形がずれていたり、よくわからなくなっているケースもしばしばみられます。

対策としては、元々の体の形を描いて、その上に衣類を描くようにします。これも描き方を動画で解説していますので、動画をご覧ください。また先ほど紹介した、「顔と人体の描き方のキホン」のテキストでも同様の内容をご紹介しています。



3「色塗りや輪郭線が粗雑に見える」(または色塗りが完全に途中)

線のタッチや色塗りはその方のクセというか個性があるといいますか、全く問題ない方もいれば、うーん……という方もいます。勢いがあっていいとも言えるが雑ととられるなあ、という。人生で色鉛筆で色を丁寧に隙間なく塗るという作業は、そんなにたくさんの方が経験しているわけではないでしょうからできなくても仕方がないです。なんとなくですが、男性の方に不得意な傾向がある印象です。男性の方はお化粧をしないせいか、あまり丁寧な塗り作業をする経験がないのではと思っています。

●色塗りが雑にみえる

色塗りについては動画を以前作っていますので、それをご覧いただければと思います。極力隙間なく、塗ってください。とにかくこの作業は訓練なので、丁寧に塗る練習が必要です。頑張ってください!


●輪郭線が粗雑に見える

輪郭線が二重・下書きの線が目立ちすぎる、また線が切れていたり、濃淡があったり、ブレていたり、かすれているなどもあります。どうしてそうなるのかは、多分ですが、そもそも形がマスターできてないから線が不安定になるのではないかと考えています。

ですので対策としては、形を体で覚えるまで繰り返し描きましょう、です。たくさんのポーズよりも少ないポーズを完全マスターしましょう。そしてできれば、私のテキスト買ってください。

まるの失敗例も挙げますが、まる、を繰り返し描き慣れてないことが原因だと思うのですね。くりかえし綺麗なまる、を描く練習しましょう。保育士試験で使うくらいの頭のサイズ、2〜3センチの丸を描く練習が良いと思います。

左は閉じられていない/真ん中はブレている/右はでこぼこしている


ほか、輪郭線を黒の色鉛筆描いているために、にじんでいるかたも多いです。

黒や焦茶などの濃すぎる色を輪郭線や目・鼻・口などに使用するのはあまりお勧めしません。「ちゃいろ」がいいです。にじみの予防だけでなく、黒より薄い色なので消しゴムで消しやすいはずですので、私は「ちゃいろ」を推しまくります。画面も明るくなりますし。

と、ここまで不合格作品の共通の傾向と、対策について書きました。自分は全部当てはまると悲しくなった方もいらっしゃるかもしれません。

その場合はとにかく練習不足が根本原因にあります。自分が描きやすいと思うお手本を参考に繰り返しポーズを練習してマスターすればおそらくここで挙げた問題は改善していくはずです。考えても見てください、人生で絵を描いた経験がない人が、最初から上手には描けません。今から練習すればいいんです。

皆さんの合格をお祈りしています。

最後に、繰り返しの宣伝になりますが、テキストはこちら(下)です。予想問題イラスト集もお勧めです!

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