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リンクアンドモチベーションのDXの実例紹介!

はじめに

2018年に新卒でリンクアンドモチベーションに入社をし、2021年から社内のDX推進に従事してきました。この約1年間、DX化を進めてきた中での象徴的な事例を少しご紹介したいと思います。

これから社内のDX推進をすることになったけど、どんなことができるのか実例を知りたい!」と思っている方々のお力になれれば嬉しいです。

前提

DXとは一口にいっても、3段階のステップがあると言われています。

いちばんやさしいDXの教本より

今回取り上げるのは主に、真ん中の「デジタライゼーション」の一環です。

また、弊社では共通のプラットフォームとして、Google Workspaceを利用しているため、デジタル化を進める上で、Google Appsを操作するGoogle Apps Script(GAS)をメイン言語として活用しています。

事例

それでは、早速事例をいくつかご紹介していきます。
今回は数多ある事例の中でも、どんな業界や業種でも求められる可能性の高い事例をピックアップしています。ただし実際のコードの記載がセキュリティ上難しいため、実装の手助けになる参考サイトを載せようと思います。

少しでもプログラミング(特にGAS)を書いたことある方なら参考サイトを読んでカスタマイズすることで、同様のことが可能になると思うので、ぜひお役に立てていただければ光栄です。

1. 業務オペレーションのデジタル化

■ 1-a:メールの送信の自動化

▶︎実現したこと
手作業でメールを送付している状況だったため、メールの自動送付を実現しました。具体的には、名簿をCSVで書き出し、スプレッドシートにて一定の条件でメール送付者を抽出後、大量のメールを自動送付することが可能になっています。また、メールの本文は通常Google Apps Script(GAS)の中にHTMLコードで書き込むことが一般的には多いですが、非エンジニアでも書き換えが可能なように、ドキュメントに書いた内容と書式をそのままメール本文に変換できるよう開発することで、非エンジニアでも気軽にカスタマイズできるようになっています。

To Beの概要フロー

▶︎効果
・メール送付にかかる工数:90%減少
・ヒューマンエラーのリスクの低減

▶︎参考サイト
・CSVファイルをスプレッドシートに読み込む

・GASを使ってメールの自動送付をする

・ドキュメントをメール本文として引用する


■ 1-b:外部システムとのAPI連携

▶︎実現したこと
手作業で契約書の格納と送付を行なっている状況だったため、freeeサインへの契約書(下図のPDFファイル)の自動格納と自動送付を自動化しました。スプレッドシート上にある情報をもとにGoogleドライブ上にあるPDFファイルを添付して、承認者にメールを自動送付します。そのメールにある承認URLを承認者がクリックすると、GASのプログラムが起動し、freeeサインのAPIに接続してメールに添付されていた契約書を然るべきフォルダに自動格納し、顧客へメール送付されるよう開発しました。

To Beの概要フロー

▶︎効果
・契約書の承認および格納・送付にかかる工数:85%減少
・ヒューマンエラーのリスクの低減

▶︎参考サイト
・URLをクリックしてGASを起動させる

・GASでAPIを叩く

・freeeサインAPIのドキュメント


2. 稼働時間の見える化

▶︎実現したこと
リモートワークおよび社員数の増加により、メンバーのマネジメントを感覚的に行うことに難しさを感じていたため、業務内容や顧客毎に投資する時間を見える化しました。具体的には、Googleカレンダーへの入力ルールを定め、社員全員に稼働内容は全てルール通りにカレンダーに入力することを徹底してもらい、GASによってカレンダーデータを収集し、レポート化しました。さらに顧客毎の売上データもレポートに結合することで、売上に比例した投資時間になっているかを確認することも可能にしました。

Googleカレンダーへの入力ルール
稼働時間レポートのイメージ(一部)
To Beの概要フロー

▶︎効果
・ハイパフォーマーの稼働分析
・若手の早期育成
・マネジャーによるチーム内の稼働バランスの差配

▶︎参考サイト
・Googleカレンダーの予定を取得してスプレッドシートに書き出す


3. コミュニケーションの見える化

▶︎実現したこと
マネジャーへのメンバーからの報連相のコミュニケーションがチャットの様々なスペースやスレッドで来ていたため、チャット上の報連相コミュニケーションをスプレッドシートで一元管理できるようにしました。またスプレッドシート上で、返信コメントを入力しチャットに返信ができる機能も追加したため、マネジャーはチャットのスペースやスレッドを一つずつ確認する必要がなくなりました。さらに報連相に対する対応状況をサマライズして、マネジャーに定時リマインドする仕組みを作ることで、報連相への対応の抜け漏れがなくなりました。

To Beの概要フロー

▶︎効果
・マネジャーのチャットの返信工数:40%減少
・報連相の返信漏れ:50%減少
・コミュニケーション履歴の蓄積(よくある問い合わせの確認や新人・ハイパフォーマーのコミュニケーション量の確認などにも活用可能に)

▶︎参考サイト
・Google Chat app のダイアログ機能を使ってチャットの投稿を受信する

・スプレッドシートからチャットにメッセージを送信する(Webhookで投稿する方法を参照)


実際の社内からの声

上記のようにデジタルの力を使いながら、業務改善を進めるなかで社内であがった実際の声を一部抜粋してご共有します。
(MOREに関しては今後のnote記事にて工夫していったポイントをまとめていきます)

たくさんの声をもらえるので、やりがいがスゴイ!

<GOOD>

  • いままで5時間かかっていた業務が10分で終わるようになった!
     神ですか?!ありがとうございます!

  • こんなに楽になるなんて….忙しいと言い訳してこれまで放置していたことを後悔しています!もっと早くDX進められればよかった!

  • 凄すぎて、他の部署や顧客からも同じ仕組みを導入したいと展開希望の声をもらっています!

<MORE>

  • 「やりたいことはたくさんあるけど、どんなことがデジタル化できて、何ができないのかが分からない…」

  • 「スプレッドシートを少しイジるとエラーが起こってしまうので、ルールの徹底と保守運用工数の確保はどうしても必要ですね….」

  • 「せっかくシステムを導入しても、現場の社員がなかなか使ってくれなくて困っている…」

まとめ

今回は実際の事例を一部ピックアップしてご紹介していきました!
実際には同じような仕組みを使って、別のケースに応用するなど大小様々な業務の改善に応用しDXを進めています。
また、稼働時間やコミュニケーションをデータとして残すことで、データ分析や新規事業創出にもつながると考えています。
皆さんにとって少しでも参考になる事例になれば幸いです。


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