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SKYと共に駆け上がった怒涛の2023年を振り返る

皆様ご無沙汰しております。こぶちです!

…といってもこれまで正直対して読者がいたわけでもなかったのでそこまで更新がないことを気に留めていなかったのですが、怒涛の2023年が自分の想像以上にあらぬ方向へ私の人生をグイグイ引っ張っていき、そこそこ人目にも晒される機会が多くなってきましたので、一度ちゃんと振り返ってお気持ち表明してもよいのでは?と勝手に決心し、筆をとった次第です!

では早速ですが、長くなりそうなので今年起こった出来事を振り返りながらいつも通りつらつらと述べていこうかなと思います。

1月〜3月:第1回GYAAR Studio インディーゲームコンテスト応募…そして受賞!

私にとっての2023年はここから始まったといっても過言ではありません。
現在私が個人制作で作っているゲーム SKY THE SCRAPER がありがたくも第1回のGyaar Studio コンテストに入賞し、開発支援を受けることになりました!

思えばそれまでは1年以上前から粛々と私がただ好きで作っていただけの作品だったわけです。それが正式に白日の下に晒された瞬間でしたので、明らかに自分の中の大きなスイッチが入った瞬間でした。
自分では面白い作品になるであろうという手応えはありましたが、そりゃみんな作るときはそう思うもの。ただやはり人の反応を得るまでは本当に興味を持ってもらえるだろうかとか、ちゃんと魅力が伝わるだろうかとか…不安でいっぱいなのが本音です。
それでもなんとか結果としてはプロの厳しい目をどうにかかいくぐり、こうして支援に踏み切っていただくまでに至りました。Gyaar Studio の関係者、審査してくれたすべての方にあらためて感謝を申し上げたいです。本当にありがとうございました。
ここで申し上げておきたいのは、ギャースタコミュニティとの出会いが自分の中でとてもありがたいものだった、ということです。受賞者や運営のみなさんとのやりとりは今でも続いていて、孤独なインディーゲーム開発においてお互い切磋琢磨しながら応援しあえる仲間を広げられたというのは、めちゃめちゃでかいです。あらためてまだみぬ第2回の受賞者の方、また今後もこのコンテストがあるかぎり応募していこうと考えている方には、声を大にしてその良さを伝えておきたいです。

4月〜:兼業ゲームクリエイター生活をはじめる!

それまでの職場を離れ、4月から株式会社トイジアムという会社で働きはじめました。それだけ聞くとまあ普通に転職したという話にしかなりませんが、その契約形態は「週3だけ働く」という、極めて特殊な契約形態でした。
それは個人制作の時間を確保したいがためのただただ私の勝手なわがままではあったのですが、そんな自分のゲームを作りきりたいという思いに賛同してくれ、受け入れてくれたトイジアムの懐の深さに感謝しています。

ゲーム業界にいる方ならきっとわかると思いますが、ゲーム会社で副業としてゲームを作ることを許してくれる会社は実はそう多くはないと思います。私が知る範囲では、聞いたことがないです。だからこそこうして堂々と名前を載せているわけですが。
トイジアムは社内で個人がゲームを作ることを推奨しており、なんとそれを支援するための制度までこしらえてあるというすげークリエイターファーストな会社なのです。まだコンテストに受賞する以前の私が「職を辞めて収入ゼロになってでも自分のゲームを完成させたいと思ってます…でも経済的には不安もあります…」と頭おかしいことをぼやいてた時点から親身に相談に乗ってもらい、二つ返事でOKしてくれた貴重で希少な会社です。
現在トイジアム自体もGiftというインディーゲームをリリースする予定です。雰囲気も遊びごたえも抜群なパズルアクションゲームとなっているので、よかったらぜひチェックしてみてください。

5〜7月:BitSummit初出展 & IGN Japan 賞 受賞!

https://bitsummit.org/

自分にとっては間違いなくこのイベントが2023年最大の出来事でした。インディーゲームを名乗る上でこのイベントに来る人々がどれだけ興味を持ってくれるかは自分にとってとても重要な意味を持っていました。
このタイミングでSteamページも初公開させていただきましたし、ブースを出展することも初めてで、やるならもうすべての力を一点に集中するしかない!と決めて臨んだのですが…想像以上の過酷さであのときのプレッシャーとストレスの半端なさは今思い出してもゾッとします。
実際イベントの初日でオーバーヒートしすぎて文字通り38度の熱が出てしまい、このときは一緒に手伝ってくれていた同伴メンバーも「マジでこれからどうするよ…」となっていたようでして。(そりゃそうだ)
そんなこんなで困難の連続でしたが、それでもやっぱりお祭りとして最高に楽しかったし、色んな人と知り合え、そして応援の言葉をいただけたことがその後の大きな励みになっています。本当に色んな属性の人がいましたね。パブリッシャー、学生、記者、業界の知人…とにかくインディーゲームが好きな人たち。そんな多くの同志に会えた喜びが大きかったです。
そしてもちろん極めつけがIGN Japan 賞をいただけたこと。これは本当に自分でも期待していなかったので、びっくりしました。実際これによっていろんなメディアでとりあげてもらえたり、多くの方に注目を浴びることができ、とてもありがたかったです。

最高に暑い3日間。京都で一番の夏の思い出を作ることができました。そして…

8月〜9月:反動で脱力…

…と、まあね。
ここまで華々しく、精力的でかっこいいところばかり見せつけてまいりましたが、まあこうなると。

シンプルに。力が抜けまくりましたね。
いやあ、しんどかったもんなあ。

実際にはこの期間ではBitSummitでもらえた具体的なフィードバックをもとにあらためて何をしていくべきかゆっくりと再整理する時間にもなったし、家族にも体にも色々と負担をかけたので、少し自分の人生を整える時間も作れました。家族旅行にいったりとかね。なのでこれはこれで良かったと今は思っています。
ゲーム制作は長丁場なので、お祭り気分で走り切るには距離が長すぎますね…これはイベントに出すたびに思うのですが、なんかこうすごいやる気をもらってよっしゃあ!ってなるしいろんな人に早く出してください!出しますよ!みたいになるんですけど。このやりとりのあとの現実のギャップがすごいんですよね。なんというか、開発の地道さとのギャップというか。
ただ、やっぱりこういう状況も突き抜けていける人が、やりきれる人なんだろうなとつくづく思うんですよね。肝に銘じます。

そしてこの間にもGyaar Studio の方々の協力もあってSXSW Sydney/WePlayなどの海外出典、そして何より東京ゲームショウの初出展を行うこともできました。

あとはいっちょ前にインタビューも受けたり、テストプレイ会でフィードバックをもらったり、コンスタントに露出をしながらも色んな人から色んなの意見をいただけて、着実に自分の励みやゲームのクオリティアップに反映させていただいていました。
人にみせるというのは準備もそれなりにいるので一長一短ですけど、やっぱり、こういう人目に晒す場所があることで自分も常に自分の位置取りを再確認できるし、自分のケツに火がつくので大事だなーと思いました。

10月〜12月:開発を加速!

そうこうしつつも少しエネルギーを充電した後は、やがて少しずつまたアクセルを踏めるようになったので、開発を着々と進めることができました。
やっぱり何があろうが、自分が前に進むには結局作るしかないんだと思えましたね。今はすっかりまた黙々と作る楽しさも感じつつ、集中しながらゴールにむかって漕ぎ出しています!
実際この間にゲームのコンテンツや新機能も増やせましたし、量産のための環境構築が結構はかどりました。またビジュアルもかなりクオリティアップも図っていて、着々と前に進んでいる手応えがあります。
またぽつぽつと様々な形で自分の開発を支えてくれる人との出会いもあり、単純に同じ景色が繰り返し流れているのではなく、新たな舞台へと自分が移っていくような感覚はきちんと味わえました。

まとめ

2023年は自分にとって贅沢すぎるくらい刺激的で、充実した一年間でした。ぶっちゃけ今までの人生でここまで自分の足で歩いてきたなーって思う日々はなかったかもしれません。と同時に、ここまでたくさんの人々の助けによって自分が支えられると身をもって感じた年もまたないかもしれません。
年の瀬ですし定型句っぽく聞こえるかもしれないですけど、本当に他人への感謝を感じる年でした。
実は最近自分が「ひとりでゲーム作ってます」っていうことに若干の抵抗感を感じ始めてまして。本当の意味でまったくひとりで作っているなんて嘘じゃない?というセルフツッコミが湧いてくるようになって。なので2024年からは「主たる制作維持者は私です」と言っていこうかなあとか思ったり。
とはいえ、なにはともあれ2024年はSKY THE SCRAPER が発売する(ことになっている)年であり、それを達成できるかどうかも全部自分次第です。なので、それを叶えられるようにとにかくできることをやっていこうと思います。
2022年は仕込みの年なのでホップ、そして2023年は自分にとっては一歩踏み出せた気がしたので、ステップの年でした。ただ色んな反響もいただいた影響でちょっと自分に対して期待に答えなくては…と変に力んで踏み込んでしまった部分もあると思っています。
が、やっぱりせっかくで自分で好きなゲーム作ってるんだから、後悔しないようにやりたいことはやりきっていきたい。結果的に楽しんでるときが一番生産性高かったりするんですよね。と思い返した年の瀬でした。
なので来年はしなやかな龍のように、自然体ながら全力で、空をも掴む勢いで思いっきりジャンプできる年にできるよう、マジで頑張りたいと思います。

と、ここまで長々と2023年の振り返りにお付き合いいただき、ありがとうございました。来年も、いや来年こそ!古淵 寮およびSKY THE SCRAPER を、どうぞ、なにとぞ、よろしくお願い致します。

BitSummit会場そばの民泊の床の間。勢い任せで撮ったものの使い所がなくここまできたので今2023年と共に供養致します。キリッ


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