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高知巡礼32  ミニマムライフ

 つい先日、春の甲子園が開幕した。
年度末という時期的な慌ただしさもあるのか夏ほど話題にならない印象だが、やはり高校野球はプロ野球とはまた違った面白さがある。
応援も各校に特色があるし、感動的なドラマも多い。

今年の高知県代表は高知高校。
数年前に阪神にドラフト1位指名された選手もいる、実力ある高校だ。
今大会も1回戦を突破したことだし、更なる上位進出を果たしてほしい。

しかし、県外出身の高校野球ファンからすると高知県といえば
明徳義塾

になってくる。

過去に、松井秀樹5連続敬遠などオールドファンからするとヒール役のイメージもあるかもしれないが、優勝の経験もあり、甲子園大会16回連続初戦突破など輝かしい栄誉ある伝統校だ。

監督は馬渕監督。
甲子園歴代勝利数は4位の名将である。

そんな有名高校が近くにあるならということで野球部の練習を見に行ってみた。

明徳義塾高校野球場

地図を見てもらうとわかるが、野球練習場は離れ島みたいなところにある。
しかもかなり山奥で、道中坂を上り下りしながらやっとこさ着いた。
もちろん、近くには店もなんにもなく、本当に野球に打ち込むしかない環境だ。

高知県民からしたら、こんな場所はザラなので違和感もないが、ほとんどが県外出身の野球部員達は、高知がほとんど山という事実を目の当たりにするのだろう。

実は、この県外出身の部員が多いということで、意外と地元民の愛着は薄く、なかなか誰を誘っても一緒にきてくれなかった。。
だから仕方なく、同じ県外出身者と訪れたという裏エピソードもある。

実際に着いてみると、休日ということもあってかわずかに人がいた。
取材の人っぽい姿もあり、やはり有名校だなと感じる。

時間が遅くなってしまったので、ほぼクールダウンのような練習だったが生でみれたことに少し感動した。
馬渕監督も探してみたが、たぶんもう引き上げていたのか確認できなかった。

練習グラウンド


ここを訪れて思ったのが、こういう何もない環境にいると創造力が鍛えられるなということ。
ものや情報があると確かに便利だ。
ただ、限られた環境でいかに楽しむかだったり、ものごとを突き詰めてみる集中力だったりは不便な方が逆に得やすい気がする。

馬渕監督も自分で考えろみたいなことは言ってたし、寮生活も自主性が基盤になっているようだ。

それが、全国で渡り合える底力なのかなと現地を訪れることで感じることができた。

そして、ますます応援しようと思った。

僕は、夏の甲子園を一度だけ観戦したことがあるが、ファーストゲームは明徳義塾だったんだよな。
何か不思議な縁を感じる。


余談だが、最近この高校の近くにアクティビティーが楽しめる公園がオープンした。高校生達が行けているかは疑問だが、遊具もありカヌーなどもできるので、是非この離れ島にきてみてはいかがだろうか。


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