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昔むかしのお話

「100日間生きたワニ」という映画が上映されている。僕はワニという単語には少しばかり反応してしまう。

基本、僕はあまり他者の印象に残らない人間だと自分では思っている。名前にしても顔にしても。これといった特徴がない。

でも、これを言うとほとんどが僕のことを覚えてくれる。それは「昔、ワニの飼育員してました。噛まれたことがあるんです」

そしてそれを聞いたほとんどみんなが「????」な顔をする。

今の僕を知っている人はまず、ワニの飼育員をしていたという事に驚き、さらに噛まれた。という事にさらに驚く。本当に驚いている人はまるで僕を得体の知れないものを見るかのようにマジマジと見つめてくるのだ笑

噛まれた時のことは鮮明に覚えている。日本でワニに噛まれたことのある人間なんてそうはいないだろう。噛まれた瞬間、すごい力で引っ張られ壁に激突した。その後噛まれた腕がなくなるのをある程度覚悟をしながら、でも必死に抵抗した。時間的には5秒くらいだったと思うが、壁があったおかげか、深く噛まれていなかった事が幸いして、腕からワニが離れた。幸運にも腕は残った。

その後の後遺症的なものとしては薬指と小指の感覚があまりない。パソコンとかで薬指、小指を使っていると、怠くなってくる。くらい。

日常生活に大きな支障はない。だからワニという単語には敏感なのだ。

でも、飼育員として働いていた期間は色んなことを学んだ。今の仕事に直接繋がっているかはわからないが良い経験ができたと思っている。

僕は人が喜んでいる姿を見るのが好きなのだ。飼育員をしていた時も「どうすれば喜んでもらえるか?」を常に考えていた。夏休みなどは、普段と違うことをして子どもたちに喜んでもらえる企画をしていた。その企画がはまり子どもが無邪気に喜んでいる顔は忘れられない。

話は変わるが、「みんなの応援村」が「第2回77億人えがおプロジェクト」を始めた。「スポーツを盛り上げ、選手を応援する」ことを目的に子どもたちに向けて「選手のえがお」「私のえがお」をテーマにイラストを募集する。

昨年の1回目も趣旨に賛同し、自分の子供にイラストを描いてもらい参加した。昨年は全国から12,000枚ものイラストが集まったとのこと。

自分で描いた絵を見て喜ぶ子供の顔は何ものにも代え難い。昨年僕はそれを知った。僕の好きな「喜ぶ顔」が見れたのだ。だから今年も参加したいと思う。

最近、コロナやオリパラの問題などで、みんなが色んなことを「喜ぶ」空気感ではない。みんなが物事に冷ややかで後ろ向きな感じがする。そんな空気を子どもは敏感に感じ取る。うちの子どももそうだが、そんな大人の真似をして子どもらしからぬ少し冷めた空気を出す。

これでは良くない。純粋に喜んだり、楽しんだりすることを学べない。

だからこそ、このみんなの応援村の企画には大いに賛同する。

コロナもそうだが、オリパラも「そうなってしまった」んだから「仕方ない」ではないか。批判や否定をしたって始まらない。

今の状況下でも子どもに喜んでもらえるために大人たちは考えていくべきだと思う。



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