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無料記事~ 「父親」になるということ

先日、ある友人達が「父親」になった。また、近々「父親」になる友人も何人もいる。実に嬉しいことだ。

そして俺自身、「父親」になって、一年の月日が流れた。突然の妊娠発覚から、「父親になる」ために急いで準備したこと、大変だったこと、やっておいた方が良いことなどを以前に書き留めていたので、今回はそれを公開したいと思う。
「父親になった人」「これから父親になる人」「父親になりたい人」「父親になるべきか悩んでる人」の参考にしてほしい。

1.誕生前の準備について

2.出産時の心構えについて

3.そして「父になる」

1.誕生前の準備について

一般的に言って、女性は体の変化を通して徐々に「母親」になっていく。だけど、男には「父親になる」といったこれといった区切りはない。ある日、急に「最近生理が来ないの」と言われ、市販の妊娠検査薬を買ってきて検査をする。そこで「陽性」となれば一気に父親に近づくことになる。

一般的に・・・

病院に行って妊娠を確認した時点で、だいたい妊娠5週目
その後の通院で心音を確認するのが、だいたい6週目
その後、順調に育ったとして、安定期に入るのが、妊娠5ヶ月頃となる。

この時に子供を望む夫婦であれば素直に喜ぶことができるが、未婚のカップルであれば、「産むか」「結婚するか」「何処に住むか」「仕事を続けるか」「結婚式をするか」など、多くのことを決めていかねばならない。急に父親になるためのステップを踏まなければならなくなるのだ。そして、胎児の成長は1日も待ってはくれない。
しかし、女性はもっと大変だ。環境の激変、将来の不安に加え、体調は日に日に悪くなる。俗に言う「つわり」だ。食欲不振に加えて、吐き気を催す。ひどい人だと全く水分が取れなくなり、入院することになる。更にそんな中、大きな行事として以下を行う必要が出てくるのだ。具体的には、
1)同棲する(家を探して引っ越す)
2)両家の親に挨拶にいく
3)職場に報告する
4)籍を入れる
など、ビックイベントが目白押しだ。

仕事の合間に、数週間に一度通院する必要もある。里帰り出産だと、地元の病院に数回行く必要もあるだろう。

今まで独身で自由な時間を堪能していた男女としては、正直こうした行事に時間や手間を割くのは心が重くなることでもある。女は体調の不良やホルモンバランスの変化によって男に当たることもあるだろう。男側の立場からすると、理不尽に思うこともきっとある。だけど、今振り返ってみると、こうした変化は「父親になる」ための修行の時間だったんじゃないかと思う。実際、赤ちゃんができてからの方が自由はないし、理不尽に感じることは多々ある。だから、こうした理不尽さにある程度慣れておくことも、「楽しく子育てをするための準備期間なんだな」と前向きに捉えてほしいと思う。

お腹が大きくなってくると、女性はどうしても運動不足になってしまう。だけど、運動不足は出産時の負担にもなるので、公園など自然の中に連れ出して、一緒に散歩するなどの気分転換や軽度の運動も必要だ。つわりの期間中は南の島に行ったり、出産直前は公園や川に頻繁に連れ出したが、男女ともに良い気分転換になるというものだ。女性を積極的な気分にさせ、体を動かすように促すのは、男性の役割の一つだと思う。

2.出産時の心構えについて

やがて女性のお腹が大きくなり、いよいよ妊娠が近づいてくる。正直、俺自身、あんまり痛そうな人を見るのは苦手だったので、立会いをするか迷っていたところもあったんだけど、人生の先輩でもあるケーゴさんから「出産は絶対に立ち会った方がいいよ」とアドバイスをいただいたのもあって、出産には立ちあうことにした。

妊娠は想像以上に過酷な現場で、長時間に渡って痛そうに泣く彼女を見て心が痛んだ。(ちなみに、次回は絶対に無痛分娩にしたいと言っている。)俺の手を握る彼女の握力は凄まじく、うまく外さなければ骨折していたのではないかと思うほどだ。

十数時間以上の格闘の末、ついに小さな小さな赤ちゃんが出てきた。

そして、元気な産声を上げた。

その産声を聞いた瞬間を、俺は一生忘れないと思う。そして、止めどなく流れる涙を抑えることはできなかった。それほどに神秘的な体験だったと思う。

頑張って産んでくれた母親の顔は、疲れていたけれど、安堵に溢れていた。生まれたばかりの小さな小さな命と、命を懸けた大仕事を終えた母親を守っていきたいなと思った瞬間でもあった。

3.そして「父親になる」

新生児はすぐに寝て、すぐに起きる。基本的に外出はできないし、授乳は3〜4時間間隔でやらなければならない。母親の体力はしばらくは戻らないし、新生児は絶えず世話を必要としている。男としても、仕事をしながら家族の世話をするのはなかなか骨の折れることだ。実家など、頼れるものは頼った方がいいだろ。だけど、当然、この時期は全力で子育てをサポートする姿勢が必要だ。出産という大仕事を達成した母親を労わろう。もちろん、自分自身が倒れてしまっては元も子もないので、適度に休んだり、ストレスを発散したりする必要もあるが、新生児の時期に積極的に育児に参加せずに恨まれると一生恨まれるようので、ここは頑張りどきだ。幸い、俺の嫁は優しいので、サーフィンなどの趣味をする時間も作れたので、大きなストレスを溜めることはなかった。

男はよく可愛い女を見たときにランク付けをする。1から10段階で、10(テン)は絶世の美女だ。俺は、今までに幾千の女性と出会ってきた。全盛期のエビちゃんと話した時も、俺は「テン」だとは思わなかった。だけど、自分の子供を見たときに、初めて「こいつは俺のテンだ」と確信した。

考えてもみてほしい。

自分が探し求めていた「テン」が、日々美しくなりながら成長している姿を。子育ての大変さは時に地獄の労働のようであり、その楽しさというのは中毒的であり、何にも勝る喜びでもある。これを読んでくれている皆様が、貴方の「テン」と出会えるように願っている。

そして、実際に父親としてなった友人たち。きっと分からないこと、悩むこと、辛いこと、ストレスだと思うこと、色々あると思う。たった一年の経験だけど、もし何か悩みがあれば、お気軽相談してくだされ。いつでも相談に乗るよ。


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