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「リバーサイド」 ー 井上陽水の思い出

約一ヶ月ぶりに、深夜の2時間DTMに参加した。久しぶりー。

今回のお題は「熱帯夜をイメージした曲」
熱帯夜のイメージというと、やはり「暑苦しい」「蒸し暑い」なので、すぐに頭に浮かんだのが井上陽水の名曲「リバーサイドホテル」。 よし今回はこの曲をパクリレファレンス曲にしよう。

ストイックなリズムの中に時々牙を向くスリリングなギター。
これがとても魅力的なので、一度真似してみたかった。

井上陽水はコンサートにも行ったくらい好き。いくつもの名曲が自分の血となり肉となっている。
井上陽水の魅力はもちろんあの美声だが、とにかく日本離れしたポップス感覚がすごい。 
山下達郎がアメリカンポップスを体現し、久保田利伸がブラックコンテンポラリーを体現し、大貫妙子がフレンチポップスを体現するのと同じように、いやそれ以上に井上陽水は、四畳半フォークに流れがちなジャパニーズ・フォークソングともボブディラン的フォーク・ロックとも離れて、独自のポップスを体現していったと思う。

ということでリバーサイドホテル。
真似を試みてみたが、さすがに全然ついていけない。 そもそもあんな名曲をレファンレンスするのは少々無謀だったかもしれない。

改めて聴いてみると、原曲はリズムマシンのポクポクした音を基本にしている。そこにクールで印象的なミュートギター、そしてベース、アコースティックドラム、印象的なギターを被せている。

実はエレクトリックなリズムマシン音源は使ったことがない。 いつも生ドラム音色を使ってリズム隊を作っている。 DTM自分史上はじめてリズムマシン音色を使ってみる。 うん、これは有りかも。別の曲でも使ってみよう。

リバーサイドホテルの魅力は、淡々としたリズムマシンのリズムにいきなりエレキギターをかぶせるところだろう。 突然の小爆発が気持ちいい。

これは、MIDI打ち込みギターではとても出せないので、エレキギターを自分で弾くことにした。 リズムマシンのポクポク音に合わせてミュートギターのリフを入れる(さすがにコピペで繰り返す。) そしてそこかしこでジャーンとコードを小爆発させる。 ああ、でもリバーサイドホテルの素敵なコードはわからない。耳コピーする暇もない。仕方がないので知っているコードでごまかす。

一回ごまかすと、もうオリジナルに突き進んでしまう。浮遊感のあるダークなパッド音色を付けて、不穏な「漂い感」を出す。そうだ、綺麗なベル音も入れよう。 もはや別の曲だ。

出来上がった曲は、残念ながらあの名曲にはほど遠くなってしまった。 リバーサイドホテルの牙を剥く感はどこいった。

とはいえ、はじめてこの名曲の方向に向き合うことができた。蒸し暑い雰囲気も出てきたと思う。 今はそれでよい。また挑戦しよう。

長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。

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