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家族の暮らしを守るために備えたい<海外暮らしの保険事情>

今日のトピックは家族4人でアメリカへ移住した我が家の生命保険事情です。
私は元金融機関勤務で、FP2級をもっています。

家族の幸せの基盤になるお金を守るため、日々情報収集に勤しんでいます。

海外暮らしを縁の下で支えるお金マニアの主婦が
家族を守るために用意している生命保険について赤裸々にまとめます。

海外移住の準備をする方の参考になりましたら幸いです!

生命保険の必要額は?

生命保険を誰に対していくらかけるか。
家庭の状況によって、答えは千差万別です。

ただ、保険に対して唯一揺るがない事実。
それは、保険は、万一それが起きたときに、人生が狂いかねないような大きな物事【のみに】対して備えるためにかける。が基本だということです。

巷には、貯蓄の要素を含む保険や、
医療保険のように比較的少額なリスクに対してかける保険もありますが、
そういった保険は、一定の収入があり、数か月分の生活防衛費が貯蓄できている家庭ならば必要ありません。

保険はかけておけば安心だし、あればあるだけ良いと思う方もいるかもしれません。
ですが、人生の三大支出は、住宅購入費、子供の教育費、そして保険料であって
ひと月あたりの保険料が少額に見えるからと言って
「あれば安心」と必要のない保険に入ることは
お金の無駄になってしまうかもしれません。

月々3万円の保険料であっても、
1年で36万円
10年で360万円
20年で720万円。チリツモです。

もし、30歳で結婚した当初から定年の70歳まで
保険料が、月2万円の貯蓄型生命保険と
月1万円の終身型医療保険・がん保険(各5000円)を
40年間かけ続けたら、総支払い保険料は1440万円となります。

貯蓄型の生命保険は、ある程度の金額は戻ってくるわけですが、
貯蓄型の保険は手数料が高く、利率はいまいち。
効率的な資産の運用方法ではないことは、もはや有名な話です。

ちなみに、お金の大学で有名なyoutuberの両学長も
一般的に必要な保険は
(1)火災保険 (2)自動車の自賠責・任意保険 (3)養う家族がいる人の定期生命保険 のみ。と断言しています。

そんなわけで、保険は必要最低限。

入院も怖い、
がんもこわい、
老後のお葬式代も用意しておいたほうが良いかな?
いろいろな売り文句で保険は販売されますが、

「その万が一が起きたときに家族が路頭に迷うかどうか」が
保険が必要がどうかの判断基準です。

これは、アメリカに住んでいても日本に住んでいても
変わらない基本スタンスだと思っています。

日本に住んでいたら得られる保障

日本での会社員時代から、我が家の保険は一貫して必要最低限です。

当時かけていたのは、
夫の会社を通して加入できる団体生命保険のみでした。
夫に対して2000万円、妻の私に対して500万円。

ただし、日本で会社員をしていると、
上記の民間生命保険以外にも、万一の際に得られる保障があります。
厚生年金と国民年金から支給される、障害・遺族年金です。

子供が2人いる世帯主に万一があったときの遺族年金は、
国民年金の部分だけで年間125万2,400円支給されます。
これにプラスして支払われる遺族厚生年金は収入に応じて支給額が変わります。(いずれも、子供が高校を卒業するころになると減額されます。)

ありがたい制度ですよね。

日本の会社員を退職し、
アメリカの会社員なった我が家は
この厚生年金の保証は対象外となりましたが、

アメリカの年金であるソーシャルセキュリティの支給要件を満たすまでは、国民年金には任意加入を続けることにしています。

国民年金に任意加入している理由は、
子供が幼いうちに私たち夫婦に万一のことがあった場合の備えとして
上記の遺族・障害基礎年金の受給資格を保持しておく
ことです。

(夫婦で年間40万円の掛け金はとても高い!
ですが、国民年金は仕組みがわかりやすく我が家にとっては安心材料となるので、子供が幼い当面のうちは国民年金の任意加入を続ける予定です。)

(民間の保険で同じような保障が得られるものがあればぜひ教えていただきたいです!!)

海外で世帯主に万一のことがあったら

日本の企業を退職する際に、団体生命保険からも脱退することになるため、
代わりに、SBI生命で夫に対して2000万円の生命保険を掛けました。

話がそれますが、
貯蓄がそれなりにあるという理由で、私への保証はいまのところゼロです。

前述しましたが、保険に入るかどうかの判断材料は
「それが起きたときに家族が路頭に迷うかどうか」です。

専業主婦でも亡くなれば、
代わりにベビーシッター代や家事代行のお金がかかるから、
保障はつけておくべき、という考えもありますが、
我が家の場合はあてはまらないかなぁと思っています。

理由は、私の夫は家事が得意で、
たいていのことは私より要領よくこなすのです。

たぶん私が居なくなったら、
家で仕事をする夫は、午後は仕事をセーブして子供と過ごし、
夕方には自炊をして、夜、子供が寝た後にまた仕事するのでしょう。
つまり、ベビーシッター・家事代行代は、ゼロです。

そして、超のつく節約体質の夫。
食費一つをとっても、
私がいなくなったら、私が食べる分が減るだけでなく、
夫が食材を選ぶようになることで月の食費は半額ぐらいになるんじゃないか?と予想したりもするほどです。(汗)

だいぶ雑談になりましたが、
そんなわけで私が死んでも、夫と子供たちが金銭的に困窮することはなく、
今のところ私の生命保険は不要と考えています。

そして、夫の所属するアメリカの会社の福利厚生では、
生命保険・障害保障が付加されています。

夫の会社の場合は、万一の場合と、障害時に
年収の2年分が、掛け金ゼロで保障されます。

追加で掛け金を支払うと、保障額は増額できるそうです。

まとめると、我が家の生命保険事情は
夫 2000万円+年収2年分+国民年金の遺族年金
妻 なし。

シンプルですが、
この保証+これまで貯めた貯蓄があれば、万一の際に路頭に迷わず
子供たちを(どこかの)大学までは送り出せると算段しています。

この先、住宅を購入して、手元の現金が無くなったとき、
または妻の私が収入を得るようになり、その収入が家計を支えるうえで欠かせないものとなるのなら、
私の生命保険も検討すると思います。

日本とアメリカの掛け捨て生命保険を比較

さて、ここまで日本の保険を利用して、
アメリカ生活の万一に備える我が家の保険事情について書いてきました。

では、アメリカの生命保険は、どうなのでしょうか?

アメリカの生命保険は日本よりも掛け金が安く
保証額が大きいことが多いです。


そのため、私も、アメリカでの生活が落ち着いたら
SBI生命でかけている生命保険をアメリカの保険に乗り換えようと検討していました。

しかし、結論として、乗り換えはやめることにしました。

その理由は、日本の生命保険には「高度障害時にも死亡保険金を支払う」という条件が一般的にはあるのですが、
アメリカの生命保険には、その条項が見当たらない
のです。

高度障害状態とは、一定の障害状態のことなのですが、
条件が厳しく、簡単にあてはまるものではありません。
例えば、
両眼の視力を全く永久に失ったものとか
言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったものとかが例として挙げられていました。

なかなかあり得ない状況のような気もしますが、
ハイリスクな海外生活の中では
高度障害状態での保険金支払いも一役かう可能性があるのでは?と思っているのです。

例えばこんな場合です。

あまり考えたくないですが、もしも、
アメリカ生活で夫が就労できないほどの障害を負ってしまい
日本に帰国することになった場合。

そうした状態の夫と一緒に飛行機で帰国するには相当の費用が掛かると予想されます。
その際に、もしも、上記の高度障害時の保険金支払いがあったら。
その支出をカバーできると考えています。

そんなわけで、かなり条件の厳しいといわれる
高度障害時の保険金支払いですが、一定の可能性を感じて
日本の生命保険を維持しています。

まとめ

一般の会社員家族が海外移住をするということは
かなりのリスクをとることだと思っています。
なにしろ、日本の手厚いセーフティネットからはずれるわけです。

たいていのことはなんとかなるから大丈夫!という楽観的な気持ちと同時に
(このマインドがないと移住ってできませんよね?笑)
万一のことに対して、自分たちなりのシナリオを持っておくことが
家族を守るために必要だと考えています。

アメリカでは年収の10倍の生命保険を掛けることが勧められると聞いたことがあり、
自助の精神が強いアメリカではそれくらいの保証が必要なのかもしれない。と思うこともあります。

このままアメリカでの生活が長くなって
住宅を購入する場合には、現在の保障からアメリカの定期生命保険をプラスする可能性も十分になるなと思っています!

10倍って日本とは桁が違いますよね。

まとまりのない内容になりましたが、
お読みいただきありがとうございました。



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