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AS SOON AS –7/12〜7/18–


12日

 また悲しいニュースが飛び込んできた。他者のメンタリティや葛藤に対して、自分のフィーリングでしか考えられないヤツが多すぎる。自分では「意見/感想/激励」のつもりでも、当人にとっては「誹謗中傷」なんてこともある。想像ができないのなら、言及するな。言葉を選ぶ気がないのなら、言及するな。つい感情的になって心ない言葉を投げかけてしまった。なら、謝れ。人間とは賽の目、今こちらに見せている「面」だけが、その人の全てじゃないぞ。


13日

 学生時代、ロクに勉強してこなかったツケが、今になってボディブローのように効いてきた。そんな感じがする。とにかく論理立てて物事を考えることができない。なんとなく感覚で捌けることはできるのだけれど、そんなものはすぐ行き詰まる。未来が不安。どうしたらいいのか分からない。


14日

 仕事で、某大学の教授と取材。緊張して全然うまくいかなかった。教授がとてもお優しく、協力的な方だったのが救い。チームのみんなに迷惑をかけてしまった。気負いすぎてしまうのは、悪い癖。営業時代に培った小手先のコミュニケーション能力なんて、なんの役にも立たない。退勤後、友人と天王寺で晩飯。あんまり行く機会はないけれど、ノウジも悪くないなと思った。帰り道、カラオケスナックから相川七瀬と広末涼子を絶唱する声が聞こえきて、ああ夏やなぁ〜。などと思ったりした。


15日

 3連休初日。加古川に気になるレコードショップがあったので、思い切って行ってきた。店内は一階がアパレルや雑貨、二階がレコードショップになっており、清潔感溢れる洒落た佇まい。選盤はインディロックの新譜を中心としながらも、中古も取り扱っており、特にUSEDのカセットが充実しているのが嬉しかった。こんな店が近くにあったら毎日でも通うのに!なんて月並みなことを思ったりした。店員のお姉さんが深田恭子とスカーレト・ヨハンソンを足して割ったみたいなセクシーさで、狼狽してしまった。なんと弱い男なのだ、俺は。ジュリアナ・ハットフィールドのカセットと、ヴェルヴェット・クラッシュのLPを買った。その後、ジブリの新作を見に行ったり、BIG神奈川ダービーの劇的勝利に涙を流すなど、盛りだくさんの一日だった。


16日

 3連休中日。シネ・リーブル梅田でジョン・カサヴェテスの「ラブ・ストリームス」を見、なんばのTOHOで「パール」を見、なんばパークスで「クロース」を見て締める。という映画漬けの1日。暑さ含めてエンタメ、これぞ夏の大阪って感じで楽しかった。悲しいことに最近「映画館席ガチャ」でハズレを引くことが多い。クロースという静謐さと情緒的伏線こそ醍醐味!みたいな傑作で、ペチャペチャと喋る大うつけ者共がすぐ後ろにいて、発狂しそうになった。次のストーリー展開よりもソイツらが今にも喋り出すのではないかが気になって、えげつないストレスだった。体験を共有する。それは、マナーとモラルがあってこそ成り立つ。


17日

 3連休最終日。シネ・リーブル梅田でジョン・カサヴェテスの「こわれゆく女」を見、なんばパークスで「時をかける少女(再上映)」を見た。前者は登場人物全員が癇癪持ちで、見てるこっちも腹が立ったけれど、ジーナ・ローランズがマジで凄すぎた。後者はもう何十回と見ているけれど、やっぱり脚本が緻密で最高だった。もう30の節目を迎えたが、未だにこの映画的な何かを自分の人生に求めてしまっている。俺はモンスターだ。誰かひと思いに殴ってくれ。



18日

 FOBのライブ映像を見ていると、サマーソニックが俄然楽しみになってきた。もはや完全再現ライブでも良いくらい新譜が大好きなのだれど、サービス精神が旺盛のバンドだから、ヒット・オンパレード的な内容になるのだろう。しかし2013年から2018年リリースの3枚のアルバムはどうしても好きになれない。仰々しいマッチョロックみたいな方向性が、俺の好きな音楽観とは真逆なのだ。ただ、この時期のアルバム群のおかげで彼らはアメリカを代表するバンドに上り詰めた節がある。ズレているのは俺の感覚の方なんだろう。そんな敬遠してたバンドが数年後に人生の1枚を放つのだから、わからんもんだ。

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