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PANTONEでアニメキャラをミニマルに描いてみた

PANTONE (パントーン)は、印刷・ファッション・プロダクトデザインなど幅広い業界で使われている色見本帳です。デザイナーが意図した色を現場に伝えるための必須アイテム。PANTONEチップを量産メーカーに渡して色指示したり、先方もPANTONEを持ってるなら「ここの黄色は106Cでお願いします」なんてメールで色指示もできます。

デザイン業界でしか知られてなかったPANTONEも今や知名度が格段に上がりました。数年前からPANTONEチップを彷彿させるグッズを数多く展開し始めたんです。どれもシンプルなデザイン。でも、PANTONEのロゴが付くと「なんかカッコイイよね」となるから不思議です。いまやPANTONEは、mujiと同じくライフスタイルブランドになりました。

PANTONEコラボの仕事って憧れるんですよねぇ。でも、PANTONE Livingは、世界的に有名な北欧デンマークの”Copenhagen Design” がデザインを統括しているのでなかなかチャンスがない。

だったら、妄想デザインをすればいいじゃないか。変な問題になると嫌だからPANTONE Livingが絶対やらないジャンルで。

と思ったんです。で、思いついたジャンルがアニメキャラ。PANTONEの鮮やかな色、単色で構成される世界観がアニメと親和性がある気がして。版権問題にならないよう、なんのキャラをモチーフにしたかは書きませんよ。分かった人も、心の中でつぶやくだけにしてくださいね。

では、スタート!!


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これは、確実に分かるヤツですね。このアニメが大ヒットしたから、緑と黒の市松模様の服が着れなくなった~、という社会現象まで起きました。分かりやすいし、著作権的にも安全圏。だって、ただの市松模様ですから。でも、デザイン性が高いかというと微妙かも。この絵柄のTシャツを着たいかと聞かれたら「う~ん」と唸ってしまいそうです。


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これは..... どうでしょう? 分かる人にはわかるヤツ。キャラの知名度は、世界規模なんだけど、正方形の中に収めようとすると少し無理がありますね。でもね、じ~っと見つめてください。あれ? どこかで見た気がする.....という気になりませんか? 分からない人のためにヒント。このキャラは左を向いています。さらにヒント、怒ると光ります。


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これは、分かりやすいかも!? 白く光る部分が正方形なのが特徴ですね。正確に描くならオレンジの丸も必要なんですけど、マイルールで有彩色はベース色(PANTONEチップの色)+1色までと決めてたんで赤い丸だけにしました。最初、丸を正方形の中心に配置してたんですね。でもそれだと、どうも雰囲気が出ない。少しだけ重心を下にずらしたら急にそれっぽく見えました。平面構成の奥深さを実感しましたね(大げさ)。


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これは、説明不要でしょう。というか、著作権的に大丈夫か?とちょっと心配。まぁ、何か言われたら(ダレに?)ファンアートです!と言い切りましょう。この黒丸のインパクトは強烈ですよね。圧倒的なシンボルです。このキャラの著作権にまつわるエピソードはエグいのが多い。衛星写真で見つけた、幼稚園の壁に描かれた〇ッキーの絵を消させた、なんて話もありましたからね。著作権延長法という改正法まで作らせた、世界で一番可愛らしくて怖いキャラとも言えますね。


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自分で描いといて言うのも変だけど、これ好きです! キャラの識別性もあるし、動きもある。これからタイ〇マシンに乗るところ?なんてマンガの世界に入り込む感じがします。この柄のTシャツがあったら着てみたい!

 このキャラが生まれて50年以上経つんですよね。ぼくも大好きだったし、うちの子供たちもハマりました。まだ先のはなしだけど、孫と一緒に映画館で観たいですね。多分、オープニングの歌が流れたら泣いちゃう。

デザインがアートと決定的に違うことは、制約があることなんです。コストや日程、技術的課題や量産条件など制約がないデザインは世の中にありません。でも、ときにその制約がアイデアを生むことがあるんです。

今回のPANTONEデザイン、「要素は幾何学形状のみ、色も最小限に構成する」というルールを自分に課したのですが、逆にそれが発想を広げるきっかけになって面白かったですね。これ、学校で課題のテーマに出したら盛り上がりそうだなぁ。マニアックなキャラが出てきたり、おなじキャラでも表現が全然違ったり。壁に張り出してワイワイやったら楽しそうです。

デザインは、楽しいが一番!!




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