私の愛-1話-

元カレ1「ごめん…もう無理だ。別れてくれ」
私(なんで…?)
元カレ2「中学生なのにGPSとか…怖いよ。もう別れよう」
私(普通じゃない…浮気対策をしただけだよ)
元カレ3「女友達も男友達もしゃべるなって…無理があるだろ。狂愛者を好きになれない。もう別れる」
私(私、狂愛者だったの?何がダメだったの?私は…!)

ー5/13 5:30ー
物がいっぱいある散らかった部屋に雨とアラームの音が響き渡る。
私は悪夢のことを思い出しながらアラームを止めた。
私「はぁ…」
せっかくの月曜日なのに朝から気分が悪い。
私(なんで元カレの夢なんて…)
私は中学生時代に3人の恋人がいた。
全員男子で、私の愛に耐えきれず別れを告げられた。
3人目が言うには、私は狂愛者らしい。
自覚はしてないけど。
私(今日は麗奈来るかな?)
無理にでも気分を上げようと好きな人のことを考えることにした。
麗奈は同じクラスの親友で、博愛主義者らしい。
この子なら、きっと私の愛も受け止めてくれる。
ただ、あれほど愛おしいからか麗奈他の人が近づいてくるのが難点だ。
まぁそれも今日で解決する。
本来ならば、先週の金曜日に告白するつもりだったが、麗奈が季節の変わり目で体調を崩してしまったのだ。
私(今日こそは…!)
自分の中で気合を入れてベットから降りる。
まだ家族は全員起きていないようで、雨音だけが広いリビングに響き渡っていた。
朝の支度を済ませてご飯を食べていたら、突然インターホンが鳴った。

麗奈『ひまり!迎えにきたよ!』
麗奈の明るくて綺麗な声がインターホン越しに聞こえた。
私「今行くー!」
荷物を持って急いで外に出ると、髪を整えながら待っている麗奈の姿があった。
私「お待たせー」
麗奈「いこっか!」
私「雨だから湿気やばくない?」
麗奈「髪の毛跳ねちゃうよね〜」
雨でうるさいはずなのに、私の耳は麗奈の声だけを拾っていた。
しばらく雑談をして、電車の中から雨の中の海を眺めて、それからバスに乗る。

学校に着く頃に急に雨が強くなった。
麗奈「わ〜!弱いうちに来れてよかったね!」
私「ほんとだね!」
麗奈「教室いこ〜」
私「あ、そだ。今日さ、放課後に時間ある?」
麗奈「うん!どっかいくの?」
私「あそこのカフェ行こうかなって。麗奈あそこ行きたいって言ってたじゃん?」
麗奈「やったー!」
教室に着くと真面目で根暗と呼ばれている子がいた。
麗奈「村松くんおはよー!」
私(村松ってゆーんだ)
私「村松くんおっはー!」
村松くんは会釈だけして難しそうな分厚い本を持って外に出て行った。
麗奈「行っちゃったね…あ、私お手洗いいく〜」
私「はーい」
ちょうどいい。そう思いながら私は虐められている子の机の上の花瓶を麗奈の机の上に置いて、机の中にはカッターの刃を入れた。
そして急いで麗奈を追いかけた。

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