1-アドラー用ヘッダ

【アドラー実践講座】#05 感情の意味を知ればコントロールすることができる。

月曜日はアドラー心理学のトピックで書いています。早稲田大学エクステンションセンター中野校で開講中の「アドラー心理学実践講座」からの話題を取り上げてお届けしています。

今回は第5回目「”感情” をコントロールする」です。

心理学では、感情 (affect) は持続する状態、情動 (emotion) は一過性のものとして区別しています。しかし、一般的には両方をまとめて感情と呼んでいます。

基本的な感情には以下のものが挙げられます。

・ポジティブな感情:楽しさ、満足、安心、喜び、興奮
・ネガティブな感情:驚き、悲しみ、怒り、嫌悪、恐れ

ポジティブな感情はいいとして、ネガティブな感情とどのようにつきあうかは私たちの課題です。とりわけ「怒り」の感情は、たびたび人間関係に重大な亀裂を生むことにもなります。「アンガーマネジメント」と銘打ったセミナーも数多く開かれています。このことは、怒りの感情をどのようにコントロールするかが社会的な問題になっている表れともいえます。

授業では、まず最初に自分の「怒り」感情についての質問紙に回答してみることから始めました。この質問紙は、渡辺俊太郎・小玉正博 (2001) の論文から引用したものです(怒り感情の喚起・持続傾向の測定 『健康心理学研究』Vol.14, No.2, 32-39)。

質問は2種類のものから構成されています。たとえば「ささいなことにもかっとしやすい方だ」というような「怒りの喚起されやすさ」を測る質問群と、「いったん怒ると、それがおさまるまでには時間がかかる」というような「怒りの持続しやすさ」を測る質問群から構成されています。

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