《プロヴァンスの風景》に接して
東京国立近代美術館のMOMATコレクション。
ピエール・ボナールの《プロヴァンスの風景》をみてきました。
私はボナールの塗った油絵の色彩をながめていました。油絵の色彩をながめていると「あぁ……」と自然に溜め息がもれてきました。
「あぁ……これは樹だ」
色彩の渦のなかで私は樹の存在感にぐっとひきこまれていきました。そのうち「これは畑だ、これは空だ、これは斜面だ」という具合に風物たちがありありと相貌をあらわしてきました。そして……
「ここらには花が咲いているんだ」
そう思ったときには、嬉し泣きをしそうになりました。
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