文章作品"箱"。

僕はいつも通る路地を歩いていた。すると道の脇に箱が置いてあった。いつも歩いてそこを通る時にはいままでそんなものはなかった。別にだれかが置いてすぐ片付けるのだろうと思って数日様子をみていたが、その路地を通るたびにその箱は道の脇に存在するのだった。別にひと通りの邪魔になるわけでもなくそこにひっそりと置かれていた。誰が置いたのだろう?中には何が入っているのだろう。路地を歩く人はだれもその箱を気にかけず先を急いで歩いて通り過ぎて行く。僕にはその箱が気になってしかたがなかった。雨が降る日も、晴れの日もいつまでもそこに存在するのだった。僕が置いた物でもないし、いっこうに取り除かれる様子もなかった。しばらくすると僕は引っ越しをすることになって住む場所が変わるとその路地を歩くことは無くなった。よく考えたらその箱は僕とはなんの関係もな物だから別に気にする必要もないのだ。僕はいつの間にかその箱のことを忘れてしまった。
words by kohei chiyomaru

ありがとうございます❗️頑張ります❗️