見出し画像

【エッセイ】下戸だがウイスキーだけは気になる~

主はアルコールを受け付けない、「呪われた体質」である。

しかし、そういう呪われた者でも、

酒類の継続摂取によって内なる酵素の働きを高め、アルコール分解能力を一時的に上昇させることができる

という記事を見つけた。なお否定する医療従事者も結構いるようだが。

一縷の望みとして、自分にとって好ましい香味の酒を見出し、それを少しずつ飲み続けることにより・・・あまり健康的ではないにせよ・・・充実した日々の礎を得ることに繋がるかもしれない。

ここまでの動機は以下の記事をご照覧していただきたい。

識っているとも。
そんな不健康なことはやめろという人もいるだろう。
しかし、主が、秘密世界を垣間見るために呷る酒量などたかが知れている。

酒で不健康になりたくてもなれない

そんな児戯に等しい量なのだから。


さて、主がウイスキーの香りに惹きつけられることに気が付いたのは、数年前に、

禁域の森の都・仙台

にある、ニッカウヰスキーの宮城峡蒸溜所を見学した時のことだった。

それまで社員旅行や、眷属旅行で、日本酒の酒蔵やビール工場に赴いたこともあったが、その際には特に感じなかった、名状しがたい

「いい匂いだな」
「飲めるもんなら飲みたいな」

という、狂気ゲージが脳内に現れた瞬間があったのだ。

そうか、ウイスキーか

その粟立ちを想い出し、ウイスキーを調べ始めたのが数日前だ。

近年の海外におけるジャパニーズウイスキーの高評価もあって、国産ウイスキーの価格が高騰していることなども知った。そして円安。

この最悪の暗黒時代に、わざわざ飲めないウイスキーに手を出そうとしているのだ。これは呪いか、罰か。

しかし、手に入らないと思うと、人は一層焦がれるものだ。

調べれば調べるほどに魅惑的な琥珀色の液体。小洒落たボトルの写真。そして、その銘柄の風味を説明するための、・・・まさに本物の・・・フレーバーテキストに幻惑される主なのであった。

「君、そろそろ何か買ってみたまえよ」

という宇宙意思からの呼びかけが聞こえる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?