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アニメ『葬送のフリーレン』感想・考察・ネタバレ

アニメ『葬送のフリーレン』の感想と考察。

魔王討伐を果たした勇者一行。そのなかの1人が、魔法使いのエルフ「フリーレン」だ。彼女は、人間の100倍以上も寿命がある。そのため、人間とは時間感覚が大きく異なり、他者の感情を理解できない。

しかし、人間と旅をするなかで、「他人の感情」を理解していくストーリーとなっている。

フリーレンは、コミュニケーションが苦手で、他人の感情を理解できない「令和世代の子ども」を表現したキャラクターだろうと考えられる。

魔術の研究しか頭にない彼女は、自己内省が完全に抜け落ちている。なので、まずは他者との違いを把握することで、自分のことを理解していくことになる。そうして、やっと他者を理解することができるようになっていく。

こうしたコミュニケーションの基本が、説明がましくなく、共感しながら観られるのは、とてもいいと感じた。

最近は、どのようなお店に入っても、若いスタッフから、笑顔で目を合わせて、挨拶をされなくなった。ハッキリ言って、商売として致命的だ。なぜなら、それだけで常連になってしまうこともあるからだ。私が店主なら、そこだけはキッチリ教育するだろう。すこし失礼があっても、誠意さえ見られれば、多くの人は大目に見てくれるものなのだ。

しかし、そうしたコミュニケーションの基本の「キ」すら、できないほどになっている若者がほとんどだ。SNSを見ても、読解力もなく、文脈を理解することができない人が散見される。コロナ禍以降は、こうした傾向が加速したのだろうと思う。

そもそも、魔王討伐のために個性を活かしたパーティを組む「勇者一行」は、昔から「長所伸展」や「多様性」の象徴なので、そのような令和世代の子どもたちのことも受け入れる必要があるのだが、それとコレとは別なのだ。

もっと前向きなメッセージ。「最低限のコミュニケーション力が身につくと、こんなにいいことで溢れているよ」が含まれている。

なので、こうしたアニメが流行るということは、今の10代もどこかで危機感があるのだろう。それはスゴくいい傾向なので、アニメからどんどん学んで、どんどん実践していってほしいと思う。

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