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大阪の“数珠職人”Yさん 来訪記

メーカー様の来訪記、本日は大阪の数珠職人Yさんです。今日は、若手のスタッフも同席しましたので、黒曜石(オブシディアン)、サファイヤ、珊瑚、ローズアメジスト、モルガナイト、ムーンストーン、クンツァイト等、素材の話を中心にして頂きました。

例えば、黒曜石が世界各地で採ることが出来て、日本では古来より使われていること。割ると縦に割れることから、旧石器時代には、肉や魚を切るナイフとして使われていたことでも知られています。そして、サファイヤとルビーが同じコランダムという鉱物で姉妹関係にあるということ。

また、クンツァイトが高級宝飾ブランド『ティファニー』のチーフ宝石鑑定士、クンツ博士の名前から付けられたこと。
同じくモルガナイトも『ティファニー』の上客であった資本家、J.P.モルガン氏の名前からつけられていること等々…。数珠職人のYさんは数珠に使用される素材について含蓄があり、若手スタッフもすっかり聞きいっていました。

数珠業界は、このコロナ禍の影響により、葬儀の縮小と観光寺院へのお参りが出来ないために需要がますます減っています。しかし、何もしないわけにはいかないので、新製品を作ったり、売り方を考えたり、さまざまな工夫をされていて頭が下がりました。

弊社、香源も10月10日の数珠の日のは、数珠供養祭を無料で執り行っています。全国から預かった大切なお数珠の中にはお値段のはる稀少な石や天然素材を使用しているものも中にはあって、それを鑑定させていただくこともSDGsへの取組みだと思っております。詳しくはコチラの過去記事に

Yさんとも話していたのですが、お数珠について、昔は家の人から見聞きする機会のあったことが、今は「誰に聞いてよいか分からない」という状況にあるようです。なので、ここで少しばかりお数珠選びについてアドバイスを。

安心して数珠を選ぶための基礎知識

色や柄、材質による数珠の選び方

数珠には様々な色や柄、材質があります。選び方にはこれといった基準はありません。何を選べば失礼にあたるとかそういうこともありませんので、お気に召したものをお選びください。愛着を持ってお使いいただけるよう、気に入ったものを選んでいただくのが一番です。

例外的に東海地方や北陸地方では葬儀には白房の数珠、法事等の仏事には色房と使い分けられていることがよくあります。名古屋の実店舗では一般的な白房の数珠や特にこの辺の地域ではよく使われている珊瑚の数珠を多数取り揃えております。

性別や年齢による数珠の選び方

香源お数珠館では、あらかじめ男性用と女性用で探せるよう分類しておりますが、分類はあくまで目安です。明確に性別や年齢で分けて使用する決まりはありません。そのうえで、あえてお勧めする場合は下記の内容が目安になります。
女性用:様々な色の、主玉が5mm~8mm程度の小さい玉の数珠。
男性用:地味目の色の、主玉の数が18~27玉の大きな玉の数珠。
子供用:かわいらしい色の、玉と輪が小さめの数珠。

宗派による数珠の選び方

それぞれの宗派によって形の違いがあります。香源お数珠館では宗派別に探せるように分類しておりますので、そちらを参考にしてください。ですが、お葬式に参列する場合は、自分の宗派と違うケースが殆どになりますので、
どの宗派でもお使い抱ける八宗兼用タイプの数珠が便利です。男性用では一重の片手念珠、女性用では二重になった数珠がこの八宗兼用タイプの数珠に当たります。
これは自分の宗派の数珠をお葬式にお持ちになって参列しても失礼に当たることはございません。

価格による数珠の選び方

ご予算にもよりますが、大体5,000円〜20,000円程度の数珠であれば、
どんな場合でも無難にご利用いただけます。数珠には非常に幅広い価格があります。価格は素材によって変わります。玉の素材は人工的なプラスチックやガラスから、天然の鉱石や木材まで様々なものがございます。

このほかに、弊社Webページに「お数珠のよくあるご質問」をQ&Aで掲載しております。ご参考になれば幸いです。 香源 店主


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