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ポルトガルワインの旅 11 最終話 旅が教えてくれること


出発の朝


日本を出発してから1週間。今回の旅もいよいよ最後の朝を迎えた。

初のポルトガルへの旅は、まさに初めて経験することの連続で、いつもの1週間とはまるで違っていた。この感覚はフランスやドイツ、イタリア、ギリシャ、レバノン、アメリカ、オーストラリア、チリを旅した時も同じことが言える。

それぞれの旅がその時にしか経験できない、人生で一度きりの体験をもたらしてくれる。

たった数日間の滞在だとしても、そこで過ごした時間が終わりを迎えようとしている今。振り返ると既にどこか懐かしさ感じる。

このホテルでの朝食もこれが最後。

旅で経験する一つ一つのことが、一生で最後の可能性もあると思うと、今この時間をできるだけ大切にしたいという意識が強くなってくる。この意識は、日常の中ではつい忘れそうになってしまう感覚である。


終わりへの意識


今年読んだ本の一冊で、「死」をテーマにしたものがあった。

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