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第54回通関士試験ふり返り その②完

2016年度第50回での敗因と、2020年度第54回再チャレンジに関し書いていきます。一個人の体験談・分析ですのでさらりと読んでいただければ幸いです

【第50回の敗因】
①アウトプット不足(特に実務)
②動機が明確ではなかった


当時、某予備校の週末講座に通っていました。
しかし、受講をこなすことが目的となり、授業内容の理解が不十分だったのみならず、問題集や過去問への取り組み、いわゆるアウトプットが十分に行われませんでした。
また、受験の動機が近い将来、転職活動に有利になるのではないかという、漠然としたもので、自分へ追い込みをかけるほどの熱心なものではなかったことが挙げられます。
ちなみに当時の私は商社で貿易事務に従事し始めて2年ほど、輸出書類作成を中心とした初歩的な業務で、輸入や通関に関する知識は持ち合わせておりませんでした。

** 翌年2017年6月、会社を辞め、少しの間海外へ
(2017年度の試験は易しかったみたいだから受ければ良かった!笑)

** 2018年1月、転職活動を経て、メーカーへ就職(輸出入事務メイン)

** 2020年2月、通関士試験再チャレンジを決意

【第54回で合格できた要因】 
①動機の強さ
②情報収集
③アウトプットを意識した

①動機の強さ
第50回受験時は転職活動のアピール材料になれば、という漠然なものでしたが、今回はより具体的なものとなりました。
現在の会社(メーカー)に転職をして、未経験であった輸入事務に関わり約2年、様々な壁にぶつかりました。

通関業者からの原産地誤認の指摘、新規輸入品の他法令取り扱い、コンテナに自社の貨物が入っていなかった事件(!!)に関わる特例適用などなど..
知識があればスムーズに解決できたであろうことも、一つ一つの確認と理解に時間がかかり、時に悔しい思いもしました。

経験して得た知識もありましたが、基礎的なことも含めて、より体系的に学んで今後の実務に活かしたいと思い、目標として資格取得を視野に入れました。

貿易実務検定A級の受験も頭をよぎりましたが(B級は取得済)、
第50回通関士試験は不合格だったものの、その際に学んだことが少なからず転職後の輸入業務に活かされていたこと、また、国家資格であることから、第54回の受験をチャレンジしようと決意しました。
(第50回受験後は、もう2度と受けるものか!と思ったものですが、変化するものですね 笑)

②情報収集(SNS)
第50回では活用しなかったSNSを使用して、模試の情報や、仲間の勉強の進捗を自分の活力にしたりと、積極的に繋がりをもったことで情報取得・モチベーションの維持に役立てることができました (主にstudy plus)
対面での情報収集が難しかったコロナ禍の2020年はSNS活用が一つのキーだったように思います。

③アウトプット
第50回で足りていなかった、アウトプットを意識しました。

主な教材
・計算問題集 
・ゼロからの申告書 ※3周
・過去試験問題集
・模試(TAC、関税協会) 

問題を解いていくうちに、ここは得点源、と実感する問題群が出てきます
(例えば課税価格の計算問題)
そこは本番でも落とさないよう、色々なパターンを繰り返し解きました。

また、模試や過去問の複数選択・択一では、なぜこの文章が誤りなのか、納得いくまで調べて理解することで、自分の勉強の抜けや、読解不足が分かります。
基本的にノートにまとめるということはしませんでしたが、薄いA5のノートは用意しておき、どうしても覚えられないものについてはテキストをまるまる書き写すなどある程度時間をかけました
(私の場合、法定納期限・納期限、分類知識など)
※2016年に使用した、問題集も解きましたが、法令が変わっており、最新の法令集での確認が必要でした

アウトプット→見直し→やるべき課題の発見→インプット→アウトプット
だいじ!!

鬼門の、通関実務について、
自分ではやったつもりではいましたが、8月の関税協会模試では実務15点(E判定)、9月のTACは22点というかすりもしない散々な結果に。

そこで9月下旬から本番前日までの2週間はとにかく申告書問題をやりこみました(ゼロ申、一日4問のペースで)。
直前期ということもあり、難問に挑むというより過去問ベースで基礎~中級問題を時間内にできるだけ早く解くことを念頭に置きました
(輸出20分以内、輸入30分以内)。
※自分の場合は分類が苦手だったのでいかに早く分類を行うことを意識。

この2週間は、模試の結果なりに自分で対策を講じ、本番を迎えられたことが自信となり、落ち着いて試験に挑むことができたと思います。

その他、おわりに
今年はコロナ禍により、参加を予定していたセミナーも不開催となりました。その反面、テレワークや、ステイホームにより予想していた以上に勉強に打ち込めるまとまった時間をとることができました。
もちろん、状況は人それぞれです。

2021年を迎えた今もコロナはおさまりませんが、この状況に適応しながらも、アフターコロナを意識し、何ができるか考えていきたいと思います。




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