markdownを活用してテキストを迅速に公開する:日記を書く
そろそろmarkdownの有用性を実感できるはずの話をしましょう。
およそ誰にでもお勧めできるのは、markdownで日記を書くことです。始めるのに難しい準備は必要なく、しかし、環境が整ってくると様々な発展が望めます。
用意するものはwindowsパソコンのみ
スマホしか持っていない? 流石にそれはきつい。書き物専用に安いのを一台買いましょう。定番のLet's Noteの工場整備品などいいのではないでしょうか。2万円台からあります。
とりあえず標準添付のアプリ「メモ帳」を使います。今回は追加のハードウェアやソフトウェアの導入はせずに標準添付の品々のみで進めましょう。本当はVScodeとかをお勧めしたいのですが、その辺の話は後日やることにします。
文書は日付で管理しよう
ファイルの分類・整理で頼りになる要素は、結局のところ「作成年月日」だけです。
カテゴリーとかタグとか色々あるのですが、これらはオマケ以上のものにはならないと考えましょう。なぜかといえば、これらはユーザーがその場の勢いで適当に決め得るものだからです。その瞬間には唯一無二の素晴らしい分類が出来たように感じられるかもしれませんが、そんなもの1週間もすれば忘れてしまいます。
そこへ行くと「初版作成年月日」は、ファイルごとに永久不変です。これ以上頼りになるものがないのは自明なのです。
それに、後からファイルを探したいときも、「確かあのプロジェクトに関わっていたころに書いたやつで…」などと、公私の記憶を辿って大体の年月日に見当がつけば案外簡単に辿りつけるものです。
年のフォルダの下に月のフォルダを作る
さっそくwindowsを起動し、「ドキュメント」フォルダの直下に「diary」フォルダを作りましょう。その下に、「2024」などと西暦ごとのフォルダを作ります。さらにその下に、「01」から「12」まで、月に対応した12個のサブフォルダを作ります。
月のフォルダの下に日付ごとのmarkdownファイルを置く
`ドキュメント/2024/05`などのフォルダの下にファイルを置いていきます。markdownファイルの名前は、`d20240506.md`のようなパターンが望ましいです。最低でも次のルールで行きましょう。
拡張子(ファイル名の最後に付ける識別用文字列)は`.md`にすること
ファイル名は半角アルファベットで始め、作成年月日を含めること
画像など、markdown以外のファイルも同じフォルダ内に置いて構いません。ただし、ファイル名の付け方には気を遣ってください。
ファイル名には日付を入れること
ファイル名は充分に説明的であること
`picture1.jpg`みたいなのは論外です。フォルダから取り出した瞬間に意味不明になるような名前を付けてはいけません。それだけみても最低限の内容が察せられるようなファイル名を付けておくことが重要です。
markdownで書いていく
では、メモ帳を開いてみましょうか。
一応設定を確認しましょう。
フォント設定がMSゴシックとかになっていたら「BIZ UDPゴシック」にしてください。現行のwindowsでは標準添付のフォントです。UDはUniversal Designの略であり、誰が見ても視認性が確保できるようにデザインが練り上げられています。
また、「表示」オプションで「右端で折り返す」にもチェックを入れておきましょう。
最後に画面右下の文字コード表示が「UTF-8」になっていることを確認してください。適切にアップデートされているWindowsを使っていればこうなっているはずですが、古い環境だとShiftJISのケースがあるかもしれません。その場合も、ファイルのセーブは必ずUTF-8を選ぶようにします。markdownに限らず、今後新しく作るテキストには全てUTF-8を使用すべきです。ShiftJISを使っていい時代はとっくの昔に終わりました。
以上よろしいでしょうか。OKならば、速やかに日記を書いてみてください。
テキストは以下のような雰囲気になるでしょう。この文面はChatGPTに適当に書いてもらいました。
# 2024年4月21日 金曜日
今朝は少し寝坊してしまい、バタバタと急いで家を出た。
結局、朝食を食べる時間がなく、そのまま渋谷へ向かうことに。
仕事はいつも通り忙しく、特に今日は週末にかけての締め切りが多かったので、集中して取り組んだ。
何とか予定していたタスクは終わらせることができて、一安心。
退勤後は、久しぶりに友人と新宿で待ち合わせて居酒屋で食事をした。
新宿の夜はいつも賑やかで、たくさんの人で溢れている。
友人とは仕事の話や趣味の話で盛り上がり、美味しい料理とお酒で楽しい時間を過ごせた。
夜遅くに家に帰り着くと、疲れはあったものの、友人と過ごした時間がとても心地よかった。
明日は休日なので、ゆっくり休んでリフレッシュしようと思う。
重要なのは、最初に大見出し(=文章タイトル)として日付を入れることです。
日記の性格によっては、定型的な中見出しを設定してもいいでしょう。たとえば、スポーツをやっている人なら、`## 今日のトレーニング`みたいな項目を必ず作るといったルールを設けるとか。ただ、考えすぎて初手から複雑なのを作らないほうがいいですよ。
このレベルだと、あまりmarkdownの恩恵は感じないかもしれません。
しかし、必要とあれば他のページ・画像・動画・音声などへのリンクが簡単に張り付けられることを忘れてはいけません。日記を備忘録やスクラップブック的にも利用するなら、これは非常に大きな意味があるのです。
また、markdownは必要とあれば簡単にhtml化できるのですから、いろいろ軌道に乗ってきて、書き溜めたものをブログにして公開しようと話になったときにも簡単に対応できるわけです。そうした展開が柔軟にできるのがmarkdownのいいところです。
終わりに
次からは、ウェブブラウザの拡張機能と、エディタのVScodeを導入し、さらに気の利いた環境を作っていきましょう。公私ともに役に立つものとなるはずです。
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