今日からとりとめのない簡素な日記を投稿しよう。

　春の嵐が吹き荒れた昨日とは打って変わって、今日は冴える青空が広がる晴天。朝、川沿いを散歩をしながら複雑に絡み合う、木々の梢を眺めた。骨のように節くれだったこの枝が、薄桃色に色づくのはいつだろうか。ぼんやり眺めているとそこにカラスが一羽止まり、天に向かって「カァ」とひと鳴きして飛び去っていった。
　コンビニで煙草とヨーグルトを買う。１３６番を下さい。僕が高校生の頃アルバイトをしていたコンビニでは、煙草に番号をふっていなかった。多種多様な銘柄を扱うそこでは、銘柄の名前を覚えるのにとても苦労した。中には赤マルなどと略す人もいてそれぞれの略称も覚える必要もあった。酔っ払いがふにゃふにゃの声で○○ください、と言ってきてうまく聞き取れないことも多々あった。（僕がアルバイトしていたコンビニは飲み屋とクラブの近くだったのだ）番号をふるのは従業員がいちいち銘柄の名前を覚えずに済むし、聞き間違いが無くなるので便利だ。
　でも、銘柄の名前を覚えるという行為や、「この人は何を言ってるんだ？」を相手の声に耳を傾けるのは、それはそれで楽しかった。学校の外の世界は、当時の僕にとって刺激的だったのだ。
　やっぱり、番号って味気ないよなぁ。今度はちゃんと、アメリカンスピリットのメンソールワン下さいって言ってみようかな。
　夜は映画。面白かった。これから風呂に入って、先日まとめ買いした日影丈吉を読んで寝る。