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夢中コンプレックス(2/20)

移動時間なんて、なければないほうがいい! という人もいる。僕も長距離移動はすこぶるにがてなのだけど、1時間くらいの移動の予定があると、「しめた!」と思う。本を読むのにちょうどいいのだ。

今日は仕事で関わってる桜美林大学へ。町田にあるキャンパスに行くので、家から1時間ちょっとかかる。さいきん寝坊つづきで朝の勉強ができてなかったので、ちょうどよかった。いま読み返してる「ナラティブアプローチ」に関する本を30ページほど読み進める。「現実は言葉でつくられていて、だからこそ物語や語りがケアになる」って、やっぱり、自分の活動の根幹になるような考え方だなぁ。おれがやりたいのは、ナラティブを通したケアなのかもしれない。もっと学びを深めていきたい。

取材は大学の先生へのインタビュー。先生に親近感を持ってもらうのが目的の記事だったこともあり、収集してるというFREITAG(トラックの幌を再利用してつくられることで有名な、バッグのブランド)の話が4割くらい。創業者の兄弟がいかにすばらしいかなど、熱く語ってくださった。

そういえば、ぼくはそこまで熱く語れる趣味がない。飽きっぽいので、のめりこめないのだ。だから、熱中できる趣味があるのはうらやましいなーと思いながら聞いていた。

……という、「自分は飽きっぽくて、夢中になれる趣味がない、つまらない人間だ」っていうのも、自分でつくった自分の物語。ひとは、気づかないうちにそういう物語に支配されてしまう。ナラティブアプローチ的にいえば、そうやって自分を支配する物語だって、つくりかえていくことができるのだ。「おれも写真はかれこれ5年くらいやってて、仕事にもなってる。夢中になってるとは言えなくても、途中で飽きたりしながら続けてるのは、すごいことなんじゃないの? 文章だって、毎日書いてるし」、とか。

文章を書く、話を聴く、写真を撮る、散歩する。夢中になれてるか、といったらそんなことないけど、自分にとっては自然なことになってる。夢中になれることが、大皿の料理ばーん! みたいな感じだとしたら、おれの生活にはそれはないけど、小皿でつまめるものはいろいろある。そういう生活もわるくないのかもしれん。

いつか大皿で、もりもりの肉も食べたいけどな!




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