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【雑談5】カネでカネを生むということ

個人や法人がお金を稼ぐ方法は大体決まっています。労働力を提供し報酬をもらう方法。サービスを提供し報酬をもらう方法。商品を購入し付加価値を付与し販売する方法。つまり、労働力やサービス、付加価値とお金を交換しているのです。ではお金とお金の直接やり取りで稼ぐことはできるのでしょうか?

可能性があるとすればギャンブルです。パチンコ、競馬、ボート、カジノなどはお金を元に直接お金を稼ぐこととができます。しかし損をすることもあります。むしろ損をするほうが多いでしょう。なぜなら、それらのギャンブルは運営している組織は、ギャンブルというサービスを提供して、ギャンブルの参加者から報酬を得ているので、ギャンブルの参加者は損をします。参加者個人としては確かにお金を稼げている人もいるかもしれませんが、ギャンブル参加者の集団としては確実にお金を減らしています。

ここから見えてくることは、「カネでカネを生もうとする集団は、その集団が所持する合計資産を確実に減らす」ということです。

この視点から株式投資やFX(外国為替証拠金取引)を見ていくと何が見えてくるのか。

まずFXは、FXの参加者は円なりドルなりのお金を交換し利益を得ようとしています。つまりカネでカネを生もうとしています。FXの参加者はその参加者の中でお金を移動させることで利益を生もうとしおり、参加者の集団外からお金が入ってくることはありません。そして証券会社なりが、FXというサービスを提供した報酬を手数料やスプレッドとしてFX参加者から巻き上げます。つまり、FX参加者全員資産合計は必ず減っています。この中でも個人レベルで見れば莫大な利益を上げている人もいます。しかし参加者全体の資産が減る中では多くの人は個人レベルでも資産を減らしています。

株式投資もキャピタルゲイン(売買価格差益)を狙った投資も仕組みはFXと同じです。参加者資産の合計は減ります。しかし、インカムゲイン(配当など)を狙った株式投資は、投資参加者の集団外からお金が流入してくるので、参加者資産の合計は増えます。これは企業が労働力やサービスや付加価値を提供して得た利益によるものです。つまり、インカムゲインを狙った株式投資は「カネではないものでカネを生んでいる」のです。

結論的に、FXやキャピタルゲインを狙った株式投資が悪いというわけではありません。ただ参加者の合計資産が減る中で個人が勝つのは非常に難しいので、参加するにはそれなりの知識と経験と覚悟が必要ということです。

「カネでカネを生むのはいばらの道」

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