旅行先のスーパーマーケットが好きな話
僕は確かに旅行が好きだ。
旅行が好きな理由も
「普段住んでいるテリトリーから離れて、写真や映像でしか見ないような
場所に実際に身を置くことで、非日常感を味わう」という普遍的な部分に尽きる。
そんな何の変哲もない旅行感を持っている僕だが、
少しだけ話したい(叶うなら共感を得たい)ことがある。
以下の通りだ。
わざわざ自分の言葉を、シェイクスピアの名言よろしく引用スタイルで
書き記すほど強くこの説を主張したい。
まず前提としてこの持論はオタク特有の「逆張り」でないことを
理解してもらいたい。
別にゲームの最弱キャラクターを使って「世界遺産」や
「地元食材を用いた名店」に勝とうと思っているわけではない。
もちろん世界遺産も名店も大好きだ。
旅行先で「富士そばとは全然違うな~」と思いながら蕎麦を食べたり、
「日本全国を使ったスタンプラリーだ!」と嬉々として御朱印集めに
取り組む程度には地元ならではの名所にも訪れる。
ただそんな場所よりも、地元の方々が利用しているスーパーの方が
殊更魅力的に映るのだ。なぜか。
理由その①
・地元ならではの食材があって面白い。
この理由は、旅行先で買い出し係になって大き目サイズのビニール袋2つに酒とお菓子、割り材を目いっぱい買い込んだ経験のある人なら
なんとなく共感できると思う。
生鮮食品コーナーには近くの漁港が記された謎の魚が売っていたり、
ケンミンショーでしか聞かないお惣菜が売ってたりする。
といってもこちらは「旅行先で感じる非日常体験」に分類されて、
旅行先の世界遺産や名店を楽しいと感じる多くの人に同意いただけるのではないだろうか。
理由その②
・旅行先の地元のスーパーマーケットでは特別になれる。
今回この記事を書くに至って1番伝えたかったのはこっちだ。
えてして重要なことは後ろに持っていくのだ。
地元のスーパーに立ち入って、自動扉が開き、焼き芋の香りがする瞬間。
乳製品が中心に置かれる場所でヨーグルトを選んでいるおば様方や
地元の魚を品定めしているキャップを被ったおじい様方。
初めて来たスーパーにふらりと立ち寄り、そんな風景を見ていると
なんてことない自分が、途端に異様で特別な存在のように錯覚してしまうのだ。
旅行中の自分という”ハレの存在”がみんなの日常に入り込む感覚___
もちろん私は著名人でも何かを成し遂げた人間でもない。
平凡だしなんなら平凡にすら達していないかも、と凹むことすらある。
それでも自分が1人の特別な人間であると強く自覚させる、
そんな魔法が旅行先の地元のスーパーにはあるのではないか。
地元のスーパーの生鮮食品コーナーで確かに僕は
何者かになっているのだ。
部分的にウニ
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