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ロンドンを見てからWCS横浜に行くまでの1年間【全文無料】

憧れの始まり

2022年8月に開催されたPokémon World Championships 2022 London。
TCG部門のマスターディヴィジョンで見事2位に輝いたシマダダイチ選手

ポケカ四天王として、インフルエンサー サーニーゴとしても活躍をする彼のロンドンでの輝かしいその姿を、僕は自宅から目にしていた。

ポケモンカードはコレクションで集めている程度で、プレイは正直ほとんどしたことがない僕だった。恥ずかしながらこの大会を見るまでシマダダイチ選手のことも存じ上げなかった。(というか有名プレイヤーと称される方たち誰も知らないくらい無知だった)
でもこれだけ世界中の選手がいるなかで、日本人の選手が、それも自分と同姓の選手(漢字も一緒)の大活躍を見て、僕が素直に抱いた感想は「めちゃくちゃかっこいい」だった。

WCSを初めて見た僕にとっては、「ポケモンの世界大会ってすごい盛り上がるんだな〜。いつか行ってみたいな」という、どこか夢のような期待を抱いていた。そしてその直後発表された翌年2023年の開催地。

カントー地方のドット絵から始まる演出、めちゃエモかったです

横浜?!!日本開催?!!
なんと日本でのWCS開催はこれが初めてだという。
「これは行きたい!!!絶対に行きたい!!!!」
1年後のWCSに絶対に行くという、これまた大きな憧れを抱いた瞬間であった。

横浜に行くには

とはいうものの、ポケモンカードはほとんどプレイをしたことがない僕。
正確にはいくつかデッキはもっていて友達とちょこっと遊んだことがある程度。ルールは一通りOKかなくらい。

僕のポケモンカード歴はイーブイヒーローズから。
正確に言うと小学生時代にいくつかカードは持っていたが、映画を見に行ったときに記念に買ったり、ハッピーセットについてきたり、おもちゃ屋で1パックとか買って好きなポケモンがかいてあるカードをかっこいいとかって集める程度だった。
ポケモンのゲームは「ポケットモンスター ピカチュウ」から各世代一通りやってきたほどにポケモンと一緒に成長してきた。一番好きなポケモンはニンフィア。あんなに美人なポケモンはなかなかいない。ポケモンというコンテンツは僕の中に割りと大きくあった。
しかしポケモンカードはほとんどやっていなかったし持ってもなかった。
ただ、遊戯王という別のカードゲームは20年以上やってきたこともあり、カードゲームというもの自体は身近なものだ。
そんななか21年5月に「イーブイヒーローズ」というパックの発売があった。
ふと目にした1枚のカードイラスト。

一瞬で心を奪われた。絶対にこのカードほしい。
当時はレアリティなんてものもよくわかっていなかったため、HR しかもSAの入手難易度なんて知るよしもなかった。
しかしビギナーズラックを発揮してしまう僕。
買ったイーブイヒーローズ1箱から、見事ニンフィアVmax SAをぶち当てるのだった。(ここからが沼の始まり)

PSA10になったので、重厚に保管

その後、ちょこちょこカードは買っていたし、Vmaxクライマックス等で汎用カードが手に入りデッキをいくつか作成はしたが、ほとんど遊ばずの状態だった。

そんななか先述のWCS2022があり、ポケカをプレイしてみようという選択肢が僕の中に芽生えた。
しかしながら当時は遊戯王の大会に出ていたり、ジムバトルやシティリーグなどのハードルも高いなぁなんてズルズルして結局何もできず。
WCS2023横浜いくぞなんて大きな夢を持ったはいいが、ほとんどなにもせずななか、「白熱のアルカナ」によるシールド戦「ルカリオHR争奪戦」が開催された。
ルカリオは好きなポケモンだし、なによりシールド戦は限られたカードプールで戦う大会のため、シールド戦の知識とプレイングを身につければ、ポケカをほとんどやったことない僕でも、当日の運と合わせればまだなんとかなると思い練習を始めた。これが僕が本格的にポケモンカードやろうかなと思えたきっかけである。

ホウオウ2、ドーブル0という雑魚プールで惜しくも2-1サイド差でリーグ2位

初めて参加をした公式イベントがこのシールド戦だった。
結果としては惜敗を喫したが、ポケモンカードの練習に打ち込むというのが初めての経験だ。友人以外とプレイしたのも初めてだった。
そんななかある情報が目に入る。

ジャッジ資格を取る

公式資格の試験案内だ。
ポケモンカードのルールはある程度シールド戦の練習で理解出来、なにより単純だった。こういう言い方をすると舐めているように感じられてしまうかもしれないが、遊戯王とかいう書いてあるテキストを信じると裏切られるような意味不明なカードゲームを20年以上遊び、インストラクターも務めていた僕からすれば、ポケモンカードは書いてあるテキスト通りの裁定になるため、非常に理解しやすかった
ジャッジといういわゆる大型大会などで裏方として支える立場の人間。
ふと「WCSでこの立場で携わるというのも可能ではないか?」という、あの日抱いた憧れが蘇りこの考えに紐づく。
※その後知るのだが、原則WCSはTPCi管轄のジャッジが携わるものであり、TPC管轄のジャッジが携わることはなかったという笑

筆記試験を合格点80点のところ満点で通過をし、面接もなんとか合格。
面接でも「2023年横浜で開催されるWCSに携わりたい!」と、大きなことを言った記憶がある。

こうして晴れてジャッジになれたわけだ。
ただまだジャッジになっただけ。
自主大会やティーチングイベントの開催をしたり、大会にジャッジとして参加をすることで経験を積むことが必要だ。
そしてせっかく資格もとったんだ、プレイヤーとしてもある程度経験を積もうと考えた。少なくともジムバトルくらいは出たほうがいいなと。
(ジムバすら出たことないのに資格がとれるのはいい意味でも悪い意味でもレアだなぁと)

プレイヤーとしても一歩踏み出す

ただこの時点で僕はまだコレクターのほうが要素としては強かった。
そんななかある情報を目にする。
トリプレットビートのシールド戦でコライドン・ミライドンのARプロモが手に入るという話だ。

僕はCHR、CSR、AR、SARのポケモンのコンプを進めていた。
そんななかこのコライドン、ミライドンの発表は魅力的であり、同時に嫌な情報でもあった。

シールド戦は景品のプロモカードが高額になることもあり、またそもそもパックの入手難易度が高かったこともあり、とにかく参加倍率が高いイベントだ。そんななか景品のコライドン・ミライドンは、ARコンプ勢の僕からすれば絶対に入手をしなければいけないカードだ。非常に面倒な思いを抱えていた。実際にとあるカードショップでは16名の参加枠に対し200人以上押し寄せていたという話もあった。
どうにかしてまずはシールド戦に参加することができないかを考えていた僕は、とあるツイートを見つける。

新宿にあるTCGカフェEVOのツイートだ。
簡単に言うと、
・16時からの開催で15時に抽選を行う
・入店時間の早い人から優先となる
すなわち開店時間に店にいけば、ほぼ確実に参加ができるということだ。
これをみつけた僕はすぐに友人に連絡し、一緒にEVOにいってシールド戦に参加をした。
これが僕のポケカプレイヤーとしての転機のひとつだった。

シールド戦があるごとにEVOに行くようになった。
EVOではほぼ毎週シールド戦を開催しており、なにより土日での開催が主で、開店時間からいればほぼ確実に参加をできるのはとてもありがたかった。自分で言うのも何だが、シールド戦はほぼ無双だった。

トリプレットビートのシールド戦は11戦8優勝9プロモで幕を閉じた。
当然これだけポケカをプレイする時間があれば、自分のデッキもまともに触るようになる。シールド戦の待ち時間でトレーナーズリーグがあり、せっかくならと参加をした。

このトレリ前、シールド戦しか出たことないの草

初めてのトレーナーズリーグでもそこそこの成績を残せ、CSPを30pt貯めればもらうことのできる「おいわいファンファーレ」が一気に欲しくなり、スタンダードレギュレーションの大会も頑張ろう!とモチベーションが上がったのだ。
こんな感じでEVOに通うようになった僕は、ちゃんとポケカプレイヤーとしての一歩を踏み出すようになったのだ。

シティリーグにも2023 S4で初めて参加をし、61名中ベスト8になることができた。

ちなみにこの前週は遊戯王の日本選手権、翌週には遊戯王のYCSJ(ポケカで言うJCSのような大型大会)があり、脳みそぐっちゃぐちゃの状態だった..…

シールド戦も開催が終わったが、3月からポケカプレイヤーとしてまともにプレイをするようになった僕は、ジムバトルや自主大会に足を運ぶようになった。おかげでポケカを通じて友人もたくさんできた。
6月にはポケカティーチング教室も主催した。

横浜への切符

こんな感じでプレイヤーとしてもジャッジ/オーガナイザーとしても活動を重ねていた僕のところに、とある案内がきた。

ついにWCS2023横浜での稼働が確定したのだ。
めちゃくちゃ嬉しかった。
言葉にならないくらい嬉しかった。
どんな基準で選ばれたのかは正直わからない。
それでも一年前に憧れを抱いたWCSに、裏方という形で携わることができる。夢がかなった瞬間だった。

稼働が決まった瞬間に、
参加する選手のサポートをしたい。
来場するゲストが楽しむサポートをしたい。

そんな思いが込み上がってきた。

まずはポケカに関する英語の記事を書いた。

この記事は多くの人の目に留まっていたらしい。
その後お会いするプレイヤーやジャッジから「ああ!あの記事の!」みたいな反応をしていただけるほどに、この記事は反響があったらしい。もうちょっとちゃんと書けばよかったと少し反省している笑

またWCSレギュ、BO3の大会を本番前週に主催した。
実際にWCS2023に参加をする多くの選手を中心に、たくさんの方に集まっていただき、密度の濃い大会にすることができたと思う。
凄い人たちばっかり来たよ笑

こんなかんじで横浜にいくために、自分でできることは着々と進めてきた。
協力してくれたみなさんにも心から感謝です。

世界大会開幕

来たる8月11日、ついにWCS2023横浜が開幕した。
開幕式でTPC CEOの石原氏がおっしゃったスピーチにて。

「1年かけてここに辿りついたトレーナーのみなさん、おめでとうございます」というお言葉、おそらくは選手のみなさんに向けて発せられたお言葉だと思うが、去年のシマダダイチ選手の活躍を見て、今年の横浜開催を知って、「絶対にいきたい!どんな形でもいい!」と思って、ジャッジの資格を取って、実際に横浜にやってきた僕からすると、とてもとても感慨深いものだった。ちょっと泣きそうになったよ笑

稼働中は自分の仕事もしながら、WCSP杯を通じて多くの選手と知り合いになったこともあり、参加選手の結果に一喜一憂ハラハラしながらその日を過ごしていた。特にDay2配信卓にでていたネヅ選手、ウラタ選手の対戦は、見ていてドキドキが止まらなかった…

Day1,Day2の終了後に会場にいた選手たちとあうことができ、みんな嬉しさや悔しさを滲ませていた。
僕自身今大会はスタッフでの参加であり、選手個人に偏った応援をすることは許されない立場だったが、それでも知り合いが戦っている姿、それも本気で、世界大会という舞台で戦う姿は、本当にかっこよかった。本当に。
みんなの悔しさを聞いて、僕までなぜか悔しくなったほどに。
それでも参加していたみんなが「WCSP杯が良い練習になった」「あのおかげでより頑張れた」と口にしてくれたことは何より嬉しかった。それが社交辞令だとしても嬉しいよ。

祭りの終焉と次なる舞台へ

8月13日。WCSすべてのプログラムが終了し、お祭りも終わりを迎えた。
閉会式で様々な"これから"が発表をされ皆が熱狂する中、僕はこの一年を、そして開催中の5日間を振り返り噛み締めていた。

ロンドン大会でひとりの選手の活躍に目を奪われ、世界大会の国内開催を知り、絶対に横浜に行くと決意をし、ポケカプレイヤーとしての一歩を踏み出し、ジャッジ資格をとり、大会にでるようになり、教室も開き、多くの友人ができ、世界大会に来る、我ながら濃い一年を過ごしたと思う。
いよいよ終わりかと寂しさを感じていたら、次のWCS2024の開催地が発表された。

まさにパラダイスリゾート、ハワイでの開催。
ハワイでのWCSにジャッジとして参加するのはほとんど難しいだろう。
先述のとおり管轄が違うため、TPC管轄のジャッジが参加できたのは今回の横浜が特例だからだ。
であれば今度は選手としていくしかない。
そう軽々しく言えることではないが、今度は選手としてハワイに行きたい。
2024シーズンはシティリーグもCLも最初から挑戦できる。
またここから一年、憧れを叶えるために一歩踏み出そう。

エンドロールに自分の名前あって嬉しかったな


5日間ともにがんばったホゲータとニンフィア


今年1月にはポケモンずくしの結婚式も挙げました。
ポケモンまみれの1年だったな笑
支えてくれた奥さんにも感謝。


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