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技術の進歩によって医療も変化します

医療の領域にも近年のテクノロジーによる改革が進んでいます。今、社会では「第4次産業革命」が進んでいます。あらゆるモノがインターネットにつながるIoTや人工知能AI、拡張現実AR、次世代通信規格5Gや分散型台帳ブロックチェーンなど。これらのような新たな技術が今まで解決できなかった医療の現場の課題を解決できるのではないかと期待されています。

・医療の個別化:個人個人に合わせたオーダーメイドの医療

IoTデバイスにより個人の生体情報や遺伝子情報が集めやすくなり、データに基づいた判断が行いやすくなります。それによって、個人にどんな特性があるのか、どの薬が有効かを把握し、個人に合わせた医療が提供されるようになります。

・医療の主体化:医療の主体が患者自身に変わっていく

ウェアラブルデバイスで自分の生体情報をモニタリングし、健康状態を管理することができます。また、現在は医学を学んだ医師がもつ情報量と患者の持つ情報量に差がある(医療情報の非対称性といいます)ので、こうした課題が解消されることが望まれます。

・AI問診:入力の手間が減り、診療の質も確保される

患者がタブレットなどに自身の症状を入力すると、その与信内容が電子カルテに要約され、自動転送されます。また、患者の顔色や身体特徴などを入力することで診断効率を高めることができると考えられています。AI問診が導入されると、問診項目をカルテに記入する労力が減りますし、どの医師でも一定の質をもって診療できます。

また、スマートスピーカーは機械の操作が苦手な高齢者の方にも取り扱いやすいと考えられています。

・PHR(Personal Health Record):健康情報の一元管理

カルテなどの医療情報は医療機関ごとに保存されています。そのため、患者がいつも通院している医療機関以外を受診すると、現在の治療や自分の病気の情報について説明しなければなりません。このような課題を解決するために、診療の情報やアレルギー、これまでの検査結果などをクラウドや個人のスマートフォンなどにまとめ、一元管理しようとする試みがPHRです。

異なる医療機関に行くたびに病状について説明したり、受けたことのある検査を受けなおすということが減ります。加えて、個人の健康情報を自分で持つことになるので、健康への意識が高まるのではないかと考えられています。また、ブロックチェーンという技術を使えば情報の書き換えや改ざんを困難にできるので、個人情報を守る手段も考えられています。

・まとめ

技術の進歩により、医療現場における効率化が進むのはもちろんのことですが、私は健康増進のために個人でできることが増えるのではないかと感じています。生体情報を取得できるウェアラブルデバイスは既にいくつも販売されていますし、自分で健康を管理するセルフケアがより行いやすい社会になっていくことでしょう。

・参考文献

医療4.0 第4次産業革命時代の医療 著:加藤浩晃




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