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#90 ザリガニとり

酷暑の時間をさけ、夕方になって、私と息子は、そうたとりょうたを連れてザリガニをとりに行った。前に行った蓮の池で、ザリガニとりに挑戦した。遠雷が不気味だった。

今日は小さいたもや、するめをつけたさおや、小さな水槽を用意した。池から水が流れているみぞで、私はりょうたと、息子はそうたとザリガニをとり始めた。りょうたが大きく動くと、ザリガニは泥の中に姿を消した。きょうも、りょうたはみぞの中に足を滑らせた。

ほどなく、向こうのほうから「そうたがとったで~」との声が聞こえ、ザリガニの入った水槽を私たちに見せた。それを聞いて、私もりょうたもザリガニとりのギアをあげた。

しばらくすると、蓮の花を見ていた人がこちらに向かって足早に歩いていた。雨のにおいがする、温かい風が吹いてきた。雷の音が次第に大きくなってきた。西のほうから、すごい勢いで黒い雲が迫ってきていた。稲妻が走ると地を裂く雷鳴が聞こえた。

私たちも、ザリガニを溝に戻し、駐車場に走り出した。たもやさおや水槽を持った父親が、そうたの手をつないで走った。蓮の花を見ていた人は、200mほど先を走っていた。大粒の雨が、体にあたり始めた。途中から、りょうたを肩車して私は走った。駐車場にやっとたどり着いた時、雷鳴とともにたたきつける雨が降ってきた。  @家族 2


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