自分のすんでいる集落で、ツキノワグマの足跡が見つかった。人家の近くまで約150mほどの距離のところだった。
　村は、熊のニュースでもちきりだった。


　先日、私の家の近くの人に出会った。あいさつを交わした後で、彼女が「これ、何の足跡やろ？。」とスマホに撮った、雪の中で見つけた写真を、私に見せてくれた。「イノシシや、シカでもないし～。大きいな～。こんな足跡見たことないわ。誰か他の人に聞いて～。」と私は言った。

　「ところで、この写真、どうしたん？」と言うと「昨日の朝、犬と散歩していて向こうの山沿いの道で見つけた。」と、彼女が言った。昨日の朝、雪が積もっていたので、足跡が続いていたとのことだった。


　このことが、その日の夕方に、タウン情報誌のニュースになった。私は、『これが、ツキノワグマの足跡か！！』と思った。すぐ、『クマが出た次の日に、正月の飾りの松などをとりに、この山に行ったこと』も、私は思いだした。

　地域の全戸に、『熊　出没注意‼』と書かれたチラシが入った。詳しい地図や足跡の写真があった。チラシには、『クマとの遭遇を防ぐために』と、具体的な内容も書かれていた。

　今回は、雪の中で熊の足跡が発見された。しかし雪がないときに、近くにクマが近所を出没していると考えると、さらに怖くなった。

　しかし、このむらには、最近ヒノキの植林をした、村の山がある。市の指定文化財になっている古墳もある。私は、ここで生まれ、今も住んでいる。ここに住む人は、クマと上手に折り合いをつけて、ずっと暮らしていくだろう。
　＠地域　

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