山形からおじいちゃんとおばあちゃんが来た。しょうとやりこの、パパの両親だ。

次の日、りこも一緒に知り合いの神社に行く予定だった。神社に行く途中、私の家に立ち寄ってくれた。久しぶりの対面で、挨拶をし、近況を話した。しばらくしてから、目的の神社に妻も同行しレンタカーで出発した。伊勢平野を流れる雲出川の源流にある、由緒ある神社だ。

車中、りこは二人のおばあちゃんを独り占めにした。「テニス頑張ってるんやね」「書き方も初段になったんやね」「スキーも上手になったね」とりこは、二人のおばあちゃんにたくさんほめてもらった。

目的地は、厳かな神社だった。大人たちは宮司さんから、神社のいわれを聞いていた。その間、りこは神社の中でカエルやカナヘビを探していた。

「大きな神社やったな。大きな木がたくさんあったな。りこは、難しい話はわからへんだわ。けど、おじいちゃんもおばあちゃんもず～～っと元気でって、神様にお願いしたで～～」帰りの車の中でりこは言った。