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Welcome to ReproducibiliTea Tokyo!

2010年代以降、心理学を中心に、研究結果の再現可能性を高めようという運動が起きています。私たちはこれを、信頼性革命 credibility revolution と呼んでいます (Vazire 2018)。当初はもっと悲観的に、再現可能性危機 reproducibility /replication crisis と呼んでいたのですが、色々と解決策も提案され、実装されるようになってきたので、もっといい感じの名前で呼ぼうという話になりました。

ReproducibiliTea Tokyo は、こうした信頼性革命に関する研究論文を読んでいこうというあつまりです (そういうのを journal club と呼びます)。慶應義塾大学の平石界研究室を中心に、大学院生や研究者が週に1度のペースで集い、議論をしています (2020年5月現在は Zoom 上で) 。このブログでは、そこで読まれた論文を取り上げて、研究業界以外の人々にも理解してもらうために、日本語で分かりやすく解説していく予定です。

名前についてですが、ReproducibiliTea は、もともとオックスフォード大学に在籍するキャリア初期の研究者 (early career researcher: ECR) を中心に、2018年からスタートした journal club です。イギリスだから珈琲ではなくて紅茶です。お茶でも飲みながら、読んできた論文について気軽に議論しましょう、というあつまりです。

再現可能性「危機」とか、信頼性「革命」とか、派手な呼び方をされているので想像できると思いますが、研究者の中には、こうした運動の意義を積極的に認めない人もいます。もしも自分の研究室のボスがそういう人だったら、そこで研究を進める大学院生や ECR の人たちは、なかなかそうした運動に参加できませんよね? ReproducibliTea は、そうした人たちが孤立するのを防ごうという目的でスタートしました。完全ボランティアの草の根運動です。現在では世界24ヶ国、90の研究機関に広がっています。日本でも、九州大学の山田祐樹研究室を中心に ReproducibiliTea Fukuoka が以前から活動してらして、Tokyo はそれに次いで2番目のあつまりです。

現在は、毎週木曜日 10:45 から、Zoom を使って集まっています (なのでどこからでも参加可能です)。ターゲットとなる論文は、だいたいその前の週に決めて、事前に読んできます。論文情報は、Twitter アカウントを通じてお知らせしています。

それ以外に特に決まりはありません。参加者の多くは、大学院生や ECR の方々です。ECR ではない研究者 (この文章を書いている池田とか) も参加しているので、分からないことがあれば、気軽に質問もできます。

英語の研究論文を (だいたいでいいので) 読める方であれば、どなたでも参加可能ですが、特に大学院生や ECR の方々に、是非参加していただきたく思います。参加なさりたい方は、上の Twitter アカウントに DM を送るか、あるいはこのページの一番したにある「クリエイターへのお問い合わせ」からご連絡ください。お待ちしております。

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