この人を・・・覚えているだろうか。

1度デートしたきりですっかり忘れ去った頃、突然LINEがきた。

イタリアン「婚活の相談に乗ってほしいんだけど、5分くらいでいいので電話する時間もらえないかな？」

相談(・・?どうしたんだろう。

唐突過ぎて少し考えてしまったけど、1度会ったきりの私に連絡してくるくらいだからよほど困ってるのかも？と思い、OKの返事をして電話を待った。

イタリアン「夏緒ちゃん～、久しぶり！突然ごめんね。夏緒ちゃんの意見がどうしても聞きたくて。実は、婚活に行き詰っていて、女性の意見を聞きたいんだけど・・・。

まず、あの日の僕のファッション、どう思った？

そこ来たか・・・・・！！！！！！

改札待ち合わせを指定され、そこにいたのはなぜかウエスタンスタイルのイタリアンさんだった。こういうのを、「センス悪い」っていうような気がする！あっ、ごめん、個性、かな？

※前回のデート記録より引用↑↑

個性的だなとは思った。と答えたけど、「傷ついたり怒ったりしないから、お願い、正直に教えて」と言われた。けど、そのまま「ダサかった」というのもどうかと思った。確実に相手を不快にする上にこれだけじゃプラスに働く要素が何もないワードな気がして。いくら正直に教えてと言われても言い方や伝え方くらい考えなければ大人じゃない。

さてど～～やって伝えよう？？と思いながら、そもそもなぜ婚活に悩んでいるのか、そのキッカケ、経緯などをふんわり聞きながら答え方を模索していた。

聞くと、あれからも東カレデートで何人か女性に会ったけどどれもうまくいかず、メシモクされたりと散々だったらしい。ファッションに問題があるような指摘も受けたこともあったので確認してみたかったそう。そこでなぜ私に白羽の矢が立ったのかわからかったけど（私も限りなくメシモクだったし）、どうやらほかの人よりはマトモだったようだ。

夏緒「婚活ってことは結婚相手を探してるってことだよね？イタリアンさん相談所のサイトでも見かけたけどそこで活動はしていなかったの？婚活ならアプリなんかより絶対相談所の女性の方が本気だし話早いよ？」

イタリアン「相談所？ああ、知り合いが登録してくれって言うから登録してたけど全く使ってなかったなぁ。その相談所をやっている知り合いがスタイリストであの日のファッションもコーディネートしてくれたんだけど・・・。」

！！！！！！！！！！！！！！！！

あのクソダサファッション、相談所の人のアドバイスだったの！？それ、アドバイスどころか呪いかけられてるってマジで。

あれが決して本人の趣味ではなかったことが判明したのである程度キツめに言ってオッケ、本人へのダメ出しにはならないぞ！

イタリアン「僕、これまで外人の女性としか付き合ったことがなかったから日本の女性へのアプローチの仕方がわからないんだ。だからファッションもアドバイスをもらったんだけどね。外人の女性ならすぐお付き合いできるんだけどなぁ・・・。」

夏緒「まず、日本の女性とお付き合いしたいなら、道行くカップルの男性がどんなファッションをしているかきちんと見てみるべきだと思う。あの日のイタリアンさんの恰好で歩いている人は、まず見かけないと思う。」

イタリアン「そうか…。あの色のジャケットもまずかった？」

夏緒「パキッとした色だったよね。いろんな色味があるから他のものの方が良かったかも。」

数ヶ月も前に１度会ったきりのわりには我ながらよく覚えているもんだ。それくらいインパクトあったってことなんだけど。

イタリアン「…夏緒ちゃん、ありがとう。本当は引いちゃってたんじゃない？ごめんね、恥ずかしい思いさせたよね、一緒に歩きたくなかったよね。」

夏緒「個性的だとは思ったけど、ファッションもその人のアイデンティティーのひとつだと思うから、そういうものなんだなって思ってたよ。」

これは本当にそう思う。っていうか、2年ほど前にwith経由で付き合った元カレが渋谷に着崩した着物で現れた時の方がよっぽど恥ずかしかった。

ファッションなんていくらでも変えられるから、そんなの後回しで問題ない。それよりも私的に問題だと思ったのは・・・・