えこひいき、について。
えこひいき、と聞くと、
どんな感じがしますか?
どう思いますか?
反射的に「嫌な感じ」「いけないこと」となる方も多いのではないかなと思います。だって、一般的によくないこととして教わることが多いですから。
「お兄ちゃんばっかり、ずるい」
これは娘がたまに言う言葉です。主に食べ物(笑)
「お兄ちゃんばっかり、量が多くてずるい」わけですね。
ずるい、ってなあに?
と私は聞きます。
一応、私もずるい の意味について調べてみると「自分の利益のために、ごまかしてうまく立ち回る性質である。狡猾」と出てきます。
そしてこれを読んで、改めて、体の大きなお兄ちゃんに多めにご飯やおかずを盛ることは、誰もずるくないよね、と思うわけです。
さて「〜さんばかり、ずるい」という言葉は、大人の社会でも耳にすることがあります。
「社長にかわいがられて、あの子はずるい」とか。
まあ「ずるい」の意味の通り、「立ち回りがお上手ね」な方がいるのも事実かと思います。
でも「えこひいき」さている人みんなが「ずるい」と言われている場面に出会うと、それは違うんだよ〜と、私、思うんですよ。
例えば昔、DJをしていた頃、所属事務所のタレントによって受注した仕事のバック率が違うと判明したことがあるんです。
事務所の取り分7でタレントは3 みたいな割合があって、それが人によって 6:4 とか 8:2 とかになっていたわけです。
それを知ったタレント仲間から「みんなを平等に7:3にすべく事務所にはたらきかけよう」と誘われたことがあるんですね。
贔屓されていた人はギャラが下がる。
不遇の扱いだった人はギャラが上がる。
多くの人はこれまで通り。
これで事務所にも負担なく平らに、平等になる!
という意見は一見、正しそうだし「平等」に聞こえたのでしょう。多くのタレントが賛同していました。
が、すべての人が同じではないんですよね。
能力から何から何まで一緒であれば、ギャラ率も同じにすべきだけれど、能力もろもろの違いを考慮せずに一律ギャラにすることの方が不平等という考え方もあるわけです。
どっちが正しいかというよりも、どっちが採用されている世界に生きているか、ということが重要。
自分の主義に合わない環境(世界)であれば、他へ移るのも手ですし、環境を変えられないなら、その世界のルールで楽しく遊ぶのがいいと思うんですよ。
基本的に人間には感情があり、思考があり、その結果として「贔屓」も生まれているわけですね。理にかなっていない結果もそりゃあるのです。
そして、えこひいき にも「する側」の意識にステージがあるなぁと感じます。
・私にとってプラスだから贔屓にする
・ほんのお礼の気持ちです(他人からみたら贔屓だけど、本人的には恩返しだったりする)
・あなたにこの利益がまわるのが社会にとってよいことになりそうだから贔屓にする
わかりやすいのはこういう感じでしょうか。
えこひいき、ずるーい!
と思うこともあるでしょうが、それがあり、変えられない環境にとどまるならば
「お、えこひいきしたりされる、そこにはどんな(素敵な・おもしろい・私には見えない真っ当な)理由があるのかな?」
とドアを開けてみたら新しい世界が待っています。
ちなみに私は、えこひいきしますよ〜〜。
だって、人それぞれ違うもの。
同じように接することの方が不平等じゃない?と考えている派なう。
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