霊能者とは
(読了目安12分)
「霊能者」とはどんな人か、マスターなりの説明をしますね。
スピリチュアル系の世界に興味がある人が「本質」に迫るために読んでもらいたい内容です。
今の時代、「霊能者」という言葉はあまりにもあいまいというか、つかみどころがない言葉のように感じます。
「霊能力を持っている人」のことですが、「霊能力」っていったいなんでしょう・・・
人には、なにか「特殊能力」が備わっているだろうということは否定しませんが、人類はまだその「特殊能力」を言葉で的確に表現する知恵がないんだと思います。
たとえば「トンボロ現象」「穴あき雲」など、不思議な自然現象を前にして、「潮の満ち引き・気圧・水の粒子」などの言葉がなく、「神の怒り」としか表現できなかった時代と同じです。
では本題にいきましょう。
「霊能者」とはなにか、徐々に迫っていきますので、最後までお付き合いください。
◎火事場のばか力
前回も触れた「火事場のばか力」という力がありますよね。
たとえば火事になったとき、「歩けないはずのおばあちゃんが、取り残された孫を抱え、歩いて逃げた・重いタンスをどかして逃げた」という話です。
命の危険など緊急事態のとき、人間はとんでもない筋力を発揮することがあります。
しかし、発揮しているのは「瞬間」です。
力を発揮する時間が限られている理由は、「筋肉を保護するため」です。
もし「ばか力」を出し続けたら筋肉が壊れてしまうため、普段の状態では、人はいくら本気になっても、「筋肉の力」を100%発揮できないようになっているわけです。
そして人は画一的ではありませんから、普段から80%以上の筋力を出している人、逆に20%の筋力しか使っていない人もいます。
さらに、筋力そのものが人によって違いますから、出せる筋力には個人差があります。
言ってみれば、火事場のばか力でおばあちゃんがタンスを移動したとしても、力のある男性にとっては普段の状態であたりまえに動かせる可能性もあるわけです。
それに、どんなに力がある人が「火事場のばか力」を出しても、1人で10トンの岩を動かすことは不可能です。
「火事」ではなく「訓練」によって、意図的に筋肉のリミッターを解除し、筋力(運動能力)を上げる方法もあります。
たとえば、オリンピックの選手が、出場前に顔をパシパシ叩いたり、大声で叫んだり、瞑想したり、イメージトレーニングをしたりするのは、少しでも身体の潜在能力を引き上げるためです。
ここまで、オッケーですよね?
では、「筋肉」じゃなくて、人の「脳」はどうでしょう?
これも普段はリミッターがかかっていて、脳が壊れないようになっています。
「人間は本来の脳の力の数%しか使っていない」なんていう論文は、そのことを意味していると思います。
脳が壊れるとヘンな人になってしまいますから、普段は抑えておいて、「ここで一発、ものすごい能力(思考)が必要」というときに瞬間的に最大限の力を出すようになっています。
脳のリミッターは、主に悩み事や不安、恐怖などの過剰なプレッシャーや、肉体的限界のときにも解除されます。
瞬時に高度な考えをめぐらせ、物事を解決する力を増やし、危機から逃れるためです。
「火事場のばか力」については「筋力」のことを書きましたが、筋肉をコントロールしているのは脳からの信号ですから、結局人は脳のリミッターを解除して、思考力や筋力をアップさせているわけです。
脳のリミッターの解除は、人が生き残るための最終兵器と言えるかもしれません。
では次に「変性意識状態」の話です。
◎変性意識状態
ここでは、脳のリミッターが解除された状態を「変性意識状態」と呼びます。
(この言葉の定義はいろいろあるんですが、ここではそういうことにしておきますね)
脳の力が解放されるとなにが起こると思いますか?
そう、「普段とは違うすごい思考力」が発揮されるんです。
人によってはとにかくすごい思考力を発揮します。
ただ、「すごい力」と言っても大きく分けて2つあり、愛に近づく方向に発揮されると「光の力」、愛から遠ざかる方向に発揮されると「闇の力」になります。
変性意識はとてもすごい力ですから、災害や強い疲労などで偶然に「変性意識状態」を体験した人は、ほとんど誰もが「もう一度その状態に近づきたい」と思います。
そうなると、意図的に変性意識状態を作り出す方法を考え、それを安易に選ぶ人も出てくるんです。
意図的に変性意識状態を作り出す方法は、ドラッグをはじめとして、酒、瞑想、科学的な方法などがあることが知られています。
また、「自己暗示」という方法を使って、意図的に脳の状態をコントロールできる人もいます。
ここまでもOKですよね。
では以下、さらに話は進みます。
世の中には、ある意味「変性意識状態を利用する仕事」と呼べる職業があり、代表的なものに、芸術家や研究者、そして今回の主役である「霊能者」の分野があります。
もちろんそんな職業の全員が変性意識をコントロールできるわけではありません、というかごく一部の人たちだけが、変性意識を有効的に利用しています。
また、その職業に関する基本的な能力が高い人が強い変性意識になるほど、人類の文化、文明を根底から引き上げる力を発揮します。
変性意識状態・・・ひとことで単純には言えませんが、これが霊能者の力の源と言えるものです。
◎霊能者とは
「霊能者」とは・・・強いて書けば、「普段とは違った脳の状態で物事を考える人」です。
マスターがあえて言うなら「変性意識状態者」という言葉が合っているような気がします。
「霊能者は変性意識状態者」・・・本人たちはどう言うかわかりませんが、ここではそう思ってください。
きっと100年後、もしくは1000年後には、現代の「霊能者・霊能力」を表す適切な言葉ができると思います。
◎リミッターを解除しっぱなしだと・・・
筋肉のリミッターを外すと筋肉が壊れるように、脳のリミッターを解除しっぱなしにすると、脳が限界で動き続けますから、やがて脳が壊れてしまいます。
ですから、意図的に変性意識状態を作るまではいいとして、今の人類はそれを安全にコントロールできず、時々おかしくなってしまう人が出てきます。
もし「光の力」を発揮する方向で変性意識状態をコントロールでき、的確な助言をくれる霊能者がいるなら、その霊能者は素晴らしい力を持っていると言えます。
いろいろな霊能者がいますから、ニーズを満たしてくれるかどうか、見極めが大切です。
◎力の差
霊能者に力の差があるのは、変性意識状態の度合いや、コントロールできる範囲、そしてこれが大切なんですが、ベースになる「人生経験」が人によって様々だからです。
「霊能者の力の差は、人生経験による」、ということです。
5歳の子どもが火事場のばか力を発揮しても、「大人の男性」の力に及ばないこともあるように、もともと脳の力が小さい人は、リミッターを解除しても普通の人と変わらないかもしれません。
また、脳の力は同じでも、それまでの経験や知恵の度合いによって思考力が変わります。
それに、5歳児がいくら変性意識になったところで、物事を判断するベースになる「人生経験」が乏しいため、人類の未来を引っ張るような思考にはたどりつけません。
もちろん脳の力が高い人は、リミッターを解除するまでもなく、未熟な霊能者よりも的確な助言をすることもできます。
脳の能力が高い人は、「リミッターを解除しなくても有意義な助言ができる」、または短時間だけ最小限に解除すればいいわけですから、長く安定した力を発揮できるわけです。
昔の霊能者は、それらしいカッコをして雰囲気があればなんとかなりました。
しかし現代の霊能者は、以下のようなことをしっかり理解している人が適任です。
・脳のリミッターを解除する方法(自己暗示・薬物使用・科学的な方法・昔ながらの音と光の儀式・瞑想・自己啓発セミナーなど)
・リミッターを解除する度合いについて(100%解放すると危険だから)
・意図的にコントロールできるかどうか(安定した変性意識を発揮し、安全に変性意識から戻るために)
・「光の力」だけを解放できるのか(金儲けなどの「闇の力」に能力を解放すると愛から遠ざかるから)
・基本能力の鍛錬(多くの経験を積み、それらを複雑にリンクさせ続ける力を常に鍛錬していけるか)
などです。
これらを理解して実践できていれば、マスターは「霊能者」として社会貢献できると思います。
では、「優れた霊能者」ってどんな人でしょうか。
以下に続きます 。
◎優れた霊能者とは
優れた霊能者とは
「人生経験が豊富で、高い変性意識状態を自在にコントロールでき、光の力を出せる人」
こう定義していいと思います。
マスターが知る歴史上の人物で言うと、ブッダがそれに近いんじゃないかと思います。
(↑直接知らないのでなんとも言えませんが・・・)
逆に、人生経験が少なく、薬物で手に入れる「偶然の変性意識状態」を不安定に作り出し、「闇の力」を発揮する人は、霊能者とさえ呼べるかマスターは疑問です。
そんな人は、基本的に破滅に向かうようなことをするわけですからね。
そう、現代の「商売霊能者」の多くはこのパターンだと思います。
自分が悩みから解放されていない状態で、不安定な変性意識状態になってしまったら・・・考えるまでもありません。
また、変性意識とは関係なく、「私は霊能者だ」と言っている人もいますが、現代、「霊能者」という言葉そのものの定義がないと言っていい時代ですから、なんでもありと言えばなんでもありなんです。
「私は神だ」と言っても、他人に迷惑をかけなければ逮捕されませんしね。
だからこそ、「本物の霊能者による占い・100%言い当てる」なんていう宣伝もギリギリオッケーなんです。
ちなみに、優れた霊能者がいるなら、その人は「100%当たる占いなんてありえない」と知っています。
◎経験が大切
ここまでいかがでした?
この記事は変性意識じゃないマスターが書いたものですが、それなりに納得できる部分もあったかと思います。
ここでひとつ大切なことです。
小学生がいくら変性意識状態になっても、マスターと同じ内容は書けませんよね。
変性意識になって頭が冴えわたっても、ベースになる経験が少なすぎるんです。
ですから、やっぱり人生経験が大切です。
「経験が少ない人の変性意識状態より、経験が豊富な人の普段の力の方が思考力が高い」ということなんですが、以下、もう少し説明しますね。
たとえば軽自動車の小さなエンジンに、パワーの増幅装置である「ターボチャージャー」をつけるとします。
ターボがない状態よりパワーは出せますが、「ターボがついていない大型車のエンジン」と比べたら力は劣ります。
これを人間に置き換えると、エンジンの大きさにあたるものが「普段の状態」、ターボをつけてパワーを上げた状態が「変性意識状態」だと思ってください。
つまり、「人生経験が少ない人の変性意識状態」より、「人生経験が豊富な人の普段の状態」の方が、思考力が高いということです。
そう考えると、人生経験による成熟度がいかに大切か、わかると思います。
みなさんも、もし人生相談をするなら、IQが150の10歳児よりも、IQが普通の50歳の大人に相談しますよね。
人は、いくら変性意識状態になって基本能力を増幅させても、ベースになるものがしっかりしていないと「大きな力を安定して発揮できない」ということなんです。
(ちなみに、知恵のある大人が変性意識状態になって「光の力」を発揮したら、愛の発信者として最強です)
また、10万年前の人類がどんなに変性意識状態になったとしても、掛け算や割り算などできませんが、現代なら小学生でも変性意識状態にならずにできます。
これは、人類そのものの経験が豊富になったということなんです。
暑ければエアコン、遠くの人と話したければ電話、速く移動したければ飛行機、視力が落ちればコンタクトですし、激痛の原因をエコーで探り、胆石があるとわかれば開腹して胆石を取り出し、お腹をふさいで社会復帰できます(10年前のマスターのことです)・・・
現代人は、昔の人と比べて「問題解決能力が上がった」ということです。
つまり10万年前の人類の変性意識状態より、現代の人類の普段の状態の方が、はるかに高度な思考レベルということです。
「経験の蓄積」が、人類をそこまでの思考レベルに引き上げたわけです。
◎まとめ
脳のリミッターを解放し、よい意味での「変性意識状態」を作り出し、コントロールできる人が、マスターが考える「霊能者」です。
ただ、現代人にとって変性意識状態という定義そのものがあいまいなことと、変性意識状態を安全にコントロールする術がないため、現在はまだ人類共通認識に至らない「怪しい世界」という雰囲気も強く残っています。
悪魔の仕業と言われていた「金縛り」の仕組みを解明できたように、やがて人類は「変性意識状態」の仕組みを解明し、安全にコントロールできるようになりますが、まだ時代はそこまで進んでいません。
世の中に「なんちゃって霊能者」が多く存在するのは、変性意識状態や霊能者という言葉の定義があいまいだからです。
・・・ということで、みなさんは、普段の状態で霊能者を超えてしまいましょう。
文字を書き、何千という単語を使い分けて会話をし、空を飛び、地球の裏側の人と指先だけで意思疎通するみなさんは、10万年前の人類から見たら霊能者を超えて「神」なんです。
多くの人生経験を積み、普段の状態で霊能者を超えることができれば、脳に負担をかけない安全な状態で、高度な思考を長く発揮できます。
それはつまり、長く愛することができるということですから、結果的に「長く愛される」ということです。
そうなれば、霊能者や占い師に相談する必要もなくなり、むしろ霊能者や占い師からの相談を受けることもできるようになります。
長く愛されるかどうかは、どれだけ多くの経験と思考を繰り返し、どこまで普段の自分の能力を高めていけるかにかかっています。
「変性意識状態」をコントロールできれば、あなたも「霊能者」になれるかもしれません。
しかしそんな「賭け」みたいなことをしなくても、人は日常生活の中で霊能者を超えることができます。
余談ですが、成長し続けるあなたは「愛」そのものです。
愛は霊能者を超えていますから、愛をそそげるようになったあなたは霊能者からの相談を受けることはあっても、霊能者に相談することはなくなります。
霊能者と言われる人たちだってそれぞれ悩んでいるんです、「愛が欲しい」って。
・・・
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