車の事故・人間の事故

(読了目安3分)

どんなに注意しても防げない交通事故があるのは事実ですが、交通事故は、基本的に「双方の不注意」で起こるものです。


つまりこういうことです。

「一方がボーっとしていても、もう一方が注意していれば多くの事故は防げる」


初心者がなにかミスをしても、ベテランドライバーがそれを予測しているため、予めブレーキを踏んでくれるので交通事故に至らない場合がそれです。
しかし初心者は、ベテランドライバーに守られたと気づかず、自分の力で無事故でいられると勘違いし、「私は無事故。運転がうまいから」と調子に乗っている場合もありえます。


これは人間関係のトラブルも同じなんです。
人間関係のトラブルも、双方が子どもの思考のときに起こります。
相手を思いやらず、自分のことを優先しようとする人同士がトラブルを起こすんです。
ですから、交通事故と同じように、一方がベテラン(大人の思考)であれば、ベテラン側の配慮によって、トラブルを防ぐことができるわけです。


大人と子どもがケンカをしないのがその例です。


一方が大人の思考であれば、ケンカは防げるわけですから、「他人がどうであれ、自分が大人の思考ならトラブルは防げる」、ということです。
トラブルが起こるなら、あなたは子どもの思考なんです。
そして、たとえトラブルが起こらなかったとしても、相手が大人の思考だからかもしれません。
そこを忘れないでください。


さて、みなさんは人間としてベテランでしょうか、初心者でしょうか。
トラブルは双方が未熟なことが原因で起こりますから、もしトラブルが起こったなら、自分も間違いなく未熟だということです。
そんな未熟者同士が、「おまえが悪い」と言い合っても、ベテランから見れば「どんぐりの背比べ・五十歩百歩」ですよね。


「人生の初心者」は、自分が周囲に対してなにをしているかさえわかりません。
車の運転で言えば、「明らかに自分のミスで迷惑をかけた」と気付いたときは、すでにその2倍、3倍の迷惑を周囲にかけている、ということです。
初心者は、自分のことでいっぱいいっぱいで、自分を客観視できないんです。
とは言え、人間は完璧ではないですから、客観視できないのは仕方ありません。
大切なのは、客観視できないなりにどうすればいいのか、ということです。


答えは、

「常に謙虚であり続け、練習も続ける」

これです。


「私は運転がうまい、練習する必要はない」・・・これじゃ成長しませんし、他人に迷惑をかけ続けます。


誰だって、免許を取っていきなり上手に運転するのは不可能です。
たとえ無事故でも、「無事故の状態は周囲のおかげだ」と理解し、常に謙虚に練習を続けられれば、いつか初心者を守れるようなベテランドライバーになれるわけです。


人間関係でも、上にも書いたように、仮にあなたが他人から叱られたときやミスを自覚したときは、すでに気付かないところでその2倍、3倍の迷惑をかけている可能性があります。
人生のベテランたちから助けられていることにも気付かず、「私には人間力がある・周りはアホばっかりでなにもわかってない」と傲慢になってしまったら、愛から遠ざかります。


逆に、「私はきっと自分では気付かないだけで、ベテランたちから助けられて生きているんだろう」と考えられれば、感謝や敬意などの気持ちをいつも保つことができ、結果的にさらに周囲からの助言を吸収し、成長できるわけです。


「自分を客観視できない」ということは、「自分が人間関係においてなにをしているかわからない」という状態です。
他人を批判しながら自惚れてしまい、悪循環におちいらないように気をつけましょう。



◎まとめ

停車中のもらい事故や、無差別テロなどは別として、自動車事故も、人間の事故も、当事者同士が初心者だと起こります。
「私はベテランだけど、相手が初心者だから、この事故は相手が悪い」
ということはありえないわけです。

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