口論と愚痴

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◎口論(夫婦ゲンカ)


まずは、主に小さなお子さんがいるお母さんへのメッセージです。


あなたは、お酒を飲む人から「お酒を飲むな!」と言われても、その言葉を素直に聞けませんよね。
ですから、たとえば口論(夫婦ゲンカ)をやめられない母親が、子どもたちに「ケンカをやめなさい!」と言うのは、お酒を飲む人が、「お酒を飲むな!」と言うのと同じことなんです。


・・・


夫婦ゲンカをやめられない母親が、ケンカをする子どもたちに対して「ケンカをやめなさい!」と叱るとします。
子どもたちはそれ以上叱られるのがイヤで、その場ではケンカをやめるかもしれませんが、心の中では「お母さんだってお父さんとケンカしてるじゃん」と反論しているかもしれません。
また、子どもが「お母さんだってお父さんとケンカしてるじゃん」と口に出した場合、母親が「大人には大人の事情があるのよ」と苦し紛れに言い訳をしたところで、子どもは理解できません。


「お母さんはずるい」となるだけではなく、「お母さんは矛盾している」と感じてしまいます。
親に不信感を抱いてしまったら、イザというとき、子どもが親の言うことを聞かなくなる可能性が大きくなるんです。
イザというときに、親の言葉が軽くなってしまう、ということです。


夫婦ゲンカをする親が「ケンカをするな!」と言うのは子どもにとって「矛盾」です。
純粋な心の中に親の矛盾を受け入れなければならなくなりますから、子どもにとっては、精神的な虐待と言えます。


ということで、夫婦ゲンカをする親が子どもに対して「ケンカをするな!」と言うことが、いかに愛ではないかわかります。
親から愛をそそがれない子どもが大人になってどうなるかは、想像するまでもありません。
愛とはなにかわからないまま大人になり、愛を求めて暗闇の中をさまようことになるわけです。



◎愚痴


長く愛されたいなら愚痴はやめましょう。
「愚痴は自分の価値を下げてしまう」と何度も書いているとおりです。

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あなたは、「いつも愚痴を言い、人の批判ばかりしている男性」と、「いつも元気で前向きな発言をしている男性」とでは、どっちと関わりたいでしょうか。


・・・やっぱり後者ですよね。


人は同じ価値観の人と関わりますから、もしあなたが愚痴を言い、自分の価値を下げてしまうと、そんなあなたに近づく人としか関われなくなるんです。
愚痴をよしとする人は、愛する努力をしていない人ですから、「愛されていない人」です。
愛されていない人の集まりの中にいれば愚痴はさらにエスカレートしますから、あなたは一層自分の価値を下げてしまうことになり、それがさらに次の愚痴に繋がっていき、泥沼に入ってしまいます。


では、泥沼に入りかけている人が、その悪循環から抜け出すにはどうすればいいでしょうか。
以下太文字、大変ですがぜひやってみてください。


胸を張って前を向き、争わない・愚痴を言わない、隠し事をしない、ウソをつかない、約束を守る。



これを実践するための努力は、初期は禁酒や禁煙のような苦しみを味わうことになると思いますが、やっていくうちに身の回りがクリーンになっていき、やがてとても心地よい環境の中で暮らしていることに気付きます。

「愚痴を言わないなんて、そんな気分になれないわよ」と思うかもしれませんよね。
たしかにそんな気分になれるはずはないんです、だって悪循環の中にいるんですから。
しかし「気分が良くなったらがんばるわ」ではなくて、まずはがんばってみてください。
しかも、見返りを求めずにがんばることが大切です。
そうしないと、「見返りがない」と感じたとたん、また愚痴が始まり、悪循環に戻ってしまうからです。
ウソをつかず、約束を守り、隠し事をしない生活を続ければ、愚痴からも解放されている自分に気付きます。


「大人の愛は先払い」です。
そして愛は見返りを求めてしまったら愛ではなくなります。
見返りを求めないで愛をそそぐことが、愛を先払いしたことになるわけです。


愚痴は愛ではありませんから、愚痴を言っていたら愛は遠ざかります。

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