イライラしないための短編集

(読了目安8分)


幸せな人はイライラしませんよね。


そして幸せになる方法は、

「なりたい自分になる」

これだけです。


人生は「なりたい自分になるための旅」と言えます。
なりたい自分にならないと幸せになれない理由は、自分は自分にウソをつけないからです。


他人に対しては、「私はなりたい自分になった!」と幸せになったフリをすることはできます。
しかし自分に対してはウソをつけませんから、なりたい自分にならなければ、幸せになれないんです。
他人から幸せそうに見えても、結局本人が納得できなければ幸せではないわけです。


「イライラ」についても同じです。
たとえばあなたの振舞いや言葉遣いが、周囲に対して穏やかであることは大切ですが、いくら穏やかに見えても、最終的にあなたの心の中が「穏やかな状態」になっていないなら、あなたは幸せになれません。
周囲に対する演技ではなく、自分が本心から穏やかになる必要があるわけです。
自分をごまかすことはできませんから、努力できることは全てやる必要があります。
また、全力を尽くせば自分に納得することもでき、自分を許すこともできますからストレスも溜まりません。


幸せは、運ではなく、努力でしか手に入りません。
努力なく手に入れたものは、その価値がわからないんです。
なりたい自分になるための努力はいくらでもしてください。



では本題です。
今回は、イライラしないための具体的な方法ではなく、イライラにまつわる短編集です。
イライラについて考えるときのヒントにしてください。

◎視点を変えてみる


視点を変えると急に突破口が見える時があります。
イライラしないための視点を変えた対処として、以下の2つはどうでしょうか。

・これはドッキリかもしれない
イライラするようなことが起こっているときは、実はカメラが回っていて、「ドッキリ」の撮影をしている・・・と思うのはどうでしょうか。
イライラし、やがてキレたとき、カメラが出てくると想像してみましょう。


・これは耐久テストだ
実生活に取り込まれた心の耐久テストだと思えば、ゆとりが生まれませんか?
誰かがあなたをテストしていて、合格すればいいことがあるかもしれません。
抜き打ち検査のようなものだと思えれば、甘えず丁寧に対処できませんか?



◎勘違いによるイライラの可能性


物事にイライラするだけで、すでに大人とはいえませんが、さらに過去、自分もやってきたことをされてイライラしていたら、もっと大人ではありません。
そしてさらに、イライラの原因が自分の「勘違い」だった場合、もう手が付けられません。
実際、勘違いで物事の本質からズレたまま、一人で盛り上がってイライラしている人もいるんです。
勘違いだった場合、子どもの思考の人同士なら、「あんただってやってるでしょ!」「いちいちうるさい!」「人のこと言える立場かよ!」などの批判の応酬になります。
過度にイライラすると、自分の勘違いだと気づいても引っ込みがつかなくなります。
しかし、そこで勇気を出して自分の勘違いを認めるとイライラは収まります。


日常で言えば、たとえば「待ち合わせ時間の勘違い」があります。
勘違いは誰でもしますから、あとは勘違いをした側が謝れるかどうかがポイントです。
そして他人の勘違いに対しては、「私もやったことあるしね」と優しく流せるようになれば、イライラはなくなります。



◎なぜイライラするのか


前回も書きましたが、人間は、思い通りにならないとイライラします。
ですから、「人生は思い通りにならない」と理解できればイライラはなくなります。
イライラしないためにはこの考え方が軸になりますが、「どうやったら理解できるのか」で多くの人が苦労するんです。


人がイライラするのは、日常生活で言えば以下のような時じゃないでしょうか。


「周囲が自分の常識とは違うことをしている」

「食事に行ったとき友達がメニューをなかなか決めない」

「友達が買い物で迷う時間が長い」

「すぐに返事をくれない」

「相手が待ち合わせ時間に遅れる」

「期待通りの気使いをしてもらえなかった」



これらはみんなイライラする側の都合です。
イライラする側が「自分が正しい・自分が常識」などと思っているんです。
唯一信じていいことは、人間の不完全性だけだと理解していないため、イライラしてしまいます。


イライラの多くは、過去の経験が作り上げる「条件反射」として表に出ます。
ですから、同じ状況になっても、育った環境によって人それぞれ反応が違います。
同じ状況で、イライラする人もいればイライラしない人もいるわけです。


◎条件反射


たとえば、子どもの前で、大人が急に頭の上に手を挙げたとします。
「蚊」が多い環境で育った子どもは、「蚊を叩くために手を挙げた」と解釈しますから、それほど驚きません。
しかし虐待を受けた子どもは、「自分を叩くために手を挙げた」と解釈しますから、ドキッとし、身をすくめて防御姿勢をとります。
また、保護犬などでは、虐待を受けてきた犬は人の手を怖がり、エサをもらったりなでられてきた犬は人の手を怖がりません。
これが、「育った環境によって反応が違う」ということの一例です。


「イライラ」の感情も同じです。
同じことが起こっても、イライラしない人とする人がいるんです。
「イライラしない人」の方が間違いなく幸せですし、人間関係にも恵まれますから、みなさんが目指すのは、やはりイライラしない人だと思います。
イライラしないためには、「条件反射・思考のクセ」を直せばいいわけです。


「条件反射」は、育った環境で身に付きますから、変えていくには時間がかかります。
30年かかって作られた「脳の反応のパターン」を変えるには、努力してもきっと数年かかります。
「自分を変えようとするときに焦ってはいけない」「自分をすぐには変えられない」などと言われるのは、人間の思考パターンや条件反射は、デジタル機器のような瞬間的な書き換えができないからです。
以前書きましたが、マスターも厨房のレイアウトが変わった時は、なにかしようと思うと条件反射で身体が動いてしまい、慣れるのに半年ほどかかりました。


自分が育った環境によって、物事に対して「条件反射的にイライラする」というパターンがあり、それは治せること、そして時間がかかることを忘れないでください。




◎他人のイライラに巻き込まれたと思ったとき


「イライラ」の感情は負の感情です。
「朱に交われば赤くなる」と言うように、負の力に染まりやすいのが人間です。
巻き込まれるのは、自分の軸がぶれている証拠です。
他人のイライラになぜ自分が付き合う必要があるのか考えてみてください。
他人がイライラしていると「イライラするな!」とイライラしてしまうのが人間ですが、そこでイライラしていたら、イライラしている人と同じ精神レベルです。


話は簡単です、イライラしたくないなら、イライラしない選択をしてください。


人間の望みは「平和でいたい」、つまり「イライラしたくない」です。
ですから、イライラしてはいけません。
やりたくないことをやると、ストレスが溜まります。
イライラしている人は、やりたくないことをやって自分を傷めつけ、自分に愛をそそいでいないことになります。


イライラは不快ですから、人はイライラしている人を見るとイライラします。
あなたが他人のイライラに対して自分もイライラすると、負の連鎖が始まり、小言ばかりの人間関係になります。
小言ばかりの人間関係を望まないなら、「これがイライラの連鎖の分かれ道」と自分に言い聞かせ、他人のイライラはスルーしましょう。
わざわざ負の連鎖を作る必要はありません。


イライラしている人は「浪費している人・苦労している人」ですから、いたわるぐらいの気持ちが大切です。


◎他人は意図的にあなたをイライラさせられない


根本的な話ですが、他人は意図的にあなたをイライラさせることはできません。
「イライラしたくないけどイライラする」と言っているあなたは、実は自分でイライラすることを選んでいます。


たとえばあなたがとても幸せなとき、B子さんはあなたを不幸にすることができるでしょうか。
逆にあなたがとても悲しいとき、B子さんはあなたを幸せにすることができるでしょうか。
また、B子さんが同じことを言っても、あなたの気分で受け取り方が変わります。
イライラすることを選んでいるのは、結局あなたなんです。


B子さんはあなたを幸せにすることはできませんし、イライラさせることもできないんです。


「B子さんはあなたをイライラさせることはできない」ということは、あなたは自分でイライラしているわけです。
ですから、そのイライラはあなたの意思でコントロールできます。
「イライラのコントロールは自分でできる」と理解できれば、イライラしない自分になることについて、希望が見えてくるはずです。



参考:イライラが少なくなったとき
イライラが少なくなる理由は2つあります。
ひとつは自分が成長したから、もうひとつは、周囲が大人だからです。
自分が成長した場合は、環境が変わってもイライラしません。
自分の大人度を測るときの参考にしてください。


次回も「イライラ」をキーワードにして続きます。

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