見出し画像

価値観は擦り合わせられるかが大事

農ガール農ライフ / 垣谷美雨 

『この世に価値観の合う人などはいません』
『価値観というのは二人で作っていくものなんです。好みのタイプじゃないと感じたとしても、何回か会ってみてみることが大切です。趣味や考え方や好きな食べ物、そのうちのどれかひとつでも一致していれば儲けもの。運命の出会いなんてドラマの中だけですからね』


主人公が婚活イベントに参加したときに講習を担当した人が発した一言。

価値観が一致していることが大事だって、実際に結婚するまでは思ってた。旦那と結婚したのも、そこまで価値観がずれてないと思ってたから。
でも実際に結婚してみて、というか、一緒に生きてく、生活するようになって価値観なんて全く合っていないって気づいた。

なんとなく食べたいなって思うものが似てるとか、運動は嫌いじゃないとか、同じ物を面白いと思うこともあるとか...そういう好み(?)みたいなのは、合ってる部分もある。さすがに、こういうところが全く合わないってなったら一緒に居たいと思わないだろうけど。

例えば、
「amazonから届いた荷物を開けた後の段ボールをどうするか?」
⇨すぐ片付ける or めんどくさいから後でまとめて

「土日なにしよう」
⇨土曜は1日中ダラダラしてたい or 休日はアクティブに活動したい!

「相手がオンライン会議してる」
⇨音たてないように気をつけないと or 特にきにしない

などなど...合ってないなぁと思う。

私はどちらかというと、自分よりも相手のことを考えるタイプだと思っている(自分では)相手がこうだったら、こうしたほうがいいなとか。相手が喜んでくれるなら、ちょっとくらい我慢やめんどくさいこともやろうって思う。
それに対して向こうは、自分がいかに快適に過ごすかに重点が置かれている。
私がちょっと相手のためにやったことも、向こうからしたら「私が」やりたくてやったことでしょ?って捉え方になったりする。私としては感謝や喜びを期待してるけど、そんな反応が彼から返ってこないことは往々にしてあり、それに対して私がイライラする。
こういう不満が溜まりにたまって
「せめて、ありがとうくらい言ってくれてもよくない?」と主張したこともある。

こんな感じでいろんなことに「え、なんでそうなの?そうなっちゃうの?」って疑問になることがたくさんある。どっちが悪いという話でもないけど、こういう疑問を放置してると、どんどん相手のことが嫌になっていくし、一緒に過ごしていくのが辛くなってくる。
ズレに気づいて初期のころは、すごく辛かった。間違った選択をした?と思うことすらあった。でも実際、合っている部分なんて本当に少ししかない。合ってない部分をどうやって擦り合わせるかが大切なんだって、最近は思えるようになってきた。結局のところ、こういう疑問を1つずつ話して、お互いの考え方や捉え方を知って、擦り合わせていくしかないんだと思う。

付き合い始めや知り合ってすぐの時は、共通しているところに目が行きがちになる。どうしても譲れない点はあって、そういうところが自分と同じかは初期の頃に確認しているものだ。時間が経つにつれて、実は無意識に持っていた価値観が相手と異なることを初めて認識するようになるだと思う。
大事だと思っている価値観は合ってる相手にしたいと思うものだけど、それだけじゃなくて、合わない部分があってもすり合わせることができる相手かどうかが、本当は一番大事ではないかと感じる一冊でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?