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100%旦那さんの味方になれますか?

先日、私たち夫婦と共通の友人Aが泊まりにきた。
色んな話をしながらお酒を飲んで楽しんでいるところに、Aが、先日旦那さんがお酒で失敗した話を出してきた。Aに悪気はなかった。半分は笑話しとして、半分は今後気を付けろよという戒めを含めて話ただけだった。
しかし、旦那さんはものすごく怒ってしまった。まだ記憶に新しい失敗話で、彼の中でも消化できていない事だった。蒸し返されることも、いじられることも好きじゃない彼にとって嫌でたまらなかったと思う。
私は、Aの気持ちも旦那さんの気持ちもとてもわかった。旦那さんにはAの心配している気持ちよりも、自分を責めてきた、こいつは敵だという受け取り方をしているように見えた。私はそうじゃない、心配しているだけだと彼の気持ちも汲み取りつつ中立な立場で、どうにかケンカを収めようとした。
しかし、その日は彼の怒りが治らず、彼が寝室に行ったことで話は終わった。

私は今まで旦那さんが泣いたところを見たことがない。(感動映画や漫画を見て号泣するのは別)
お互いの意見が全く合わず、相手を非難するばかりのケンカをしても、彼が酔っ払って私に大迷惑をかけ、自分を酒クズと自覚したときも、電車にカバンごと忘れ、携帯も財布もなくし、3時間以上歩いて帰ってきたときも泣いたことはなかった。

だから寝室に引き揚げた旦那さんの様子を見に行ったとき、泣いていたのを見たときは本当に驚きいた。それくらい苦痛なことだったと思った。

でも、そのあとの彼の言葉に、私は困惑した。

普段からある程度飲むと、声が大きくなり、人を非難するような言い方やキツイ口調になる。適当な所で飲むのを止めるのが難しくなり、記憶を飛ばすこともある。気持ちの起伏も激しくなるので、普段あまり怒らない人だけど、酔うと簡単に機嫌が悪くなったり怒ったりするので、なるべく気持ちを逆撫でしないよう気をつけている。
今回も、彼の気持ちを慰めすぎず(これはこれで逆撫でになる)、今の気持ちを聞くことにしつつ、Aの気持ちを再度伝えようとしていた。

しかし

「俺の嫁でしょ?どうしてAの味方するの。嫁なら俺の味方でいろよ」

言葉を失ってしまった。
夫婦とは相手を一番信頼し、味方であるという関係性も表していると思う。でも、相手が明らかに間違えそうなときに諭し、気づいてもらうように動くのも夫婦ではないのだろうか?100%と相手が正しい、信じているだけでうまくいくものだろうか。

翌日、彼はもう一言付け加えた。

「昨日の態度は嫌だった。ああいう酔っ払っているときに、自分の味方じゃない立場を取るのは、あの時の俺の扱い方として間違ってる。」

酔っ払っているときは正常判断が難しくなっている部分もあるから、そういう時は自分の味方でいてくれ、という願いだった。わかったと伝える意外に選択肢はなかったと思う。
鮮明に全てを覚えていないとはいえ、昨日の態度をAに謝るために懸命に心の整理をしている彼に対し、ここで私が反論すれば、さらに気持ちの整理はつけられなくなってしまう。
私のモヤモヤは残りつつも、その時は承諾し、とりあえずAと仲直りして丸く収まった。

さて、先日前から気になっていた「夫のちんぽが入らない」を読んだ。
タイトル通り、ちんぽが入らないことを自分の中心問題として書かれているが、それ以外にもご自身のメンタル不調から来る体調不良が起き、最終的には旦那さんもメンタル不調が起きてしまう。
その時のこだまさんの気持ちに、

「たとえ夫が世間的に間違ったことをして批判にさらされたとしても、私だけは味方でいよう。そう強く思った。」

と書かれていた。
人の心が疲れてしまうきっかけは色々あると思う。普段から少しずつ蓄積していく部分もある。私の旦那さんが不調を起こすかどうかは全くわからないし、予想できない。どんなに今元気でも、そういう風にならないように見えても、誰にだって風邪のようになる。ずっと100%味方でいれば少しは、心が救われ、不調になる可能性を低くできるかもしれない。そんな風に思った。
間違っていることは間違ってる!と言いたいこともあるけれど、誰かが味方でいることがとても重要になることもあると思うことができた。
モヤモヤが完全になくなったわけじゃないけれど、少し前向きに捉えられるようになれた。

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