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【国宝探訪】「東福寺」展@東京国立博物館

始まったばかりの東福寺展に行ってきました。
見たかった国宝は1件、『義楚六帖』という中国の南宋時代に作られた書物なので、内容はよくわかりませんが、中国にも日本にもこれ以外残っていないもののようです。
これを見たことで東福寺の国宝は全て見たことになりました。
展覧会に出ることが少ないので、東福寺展を開催してくれてよかったです。
ただ、展覧会の内容自体は高僧の画、書、中国の書物が多いので、あまり一般向けではないような気がします。
修理後初公開という五百羅漢の画が目玉のようでしたが、まぁ、五百羅漢ですから、目玉と呼ぶにはちょっとという感じでした。
ポスターなどでは派手な色使いと言葉で人目を引く作戦なのでしょうが、ちょっと盛り過ぎですね。
案の定、土曜日の午前中というのに、入場列はありませんでした。
見る側としては空いていていいのですが、展覧会的には大丈夫なんでしょうか。
これからテレビなどでも取り上げられるでしょうから、いらぬ心配かもしれません。

国宝以外で興味を持ったのが遺偈という高僧の遺言のようなもので、漢詩のような形で紙に書かれています。
84歳で亡くなった失明していた高僧の遺偈が、弟子の支えで書かれたものだったのですが、楷書なので、「八十四」や元号などが読めたことと、真っすぐには書けず右に左に斜めになっているのが味があると言うか、すごくリアルな感じがして印象に残りました。

それほどおススメの展覧会ではありませんが、東福寺というものを知りたい人にはいいかもしれません。

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