230311土 月命日+1


映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観た。

1試合40分を2時間4分で描く。

選手の視角を多用し、バスケ自体の面白さが伝わって、すぐに引き込まれた。

周りのスピード感、一瞬の状況判断、集中力が爆発してスローになるゾーン状態、意図せず蘇る思い出が、迫力いっぱいに押し寄せてくる。

刻一刻。

試合は止まらない。

バスケと同じ5人でやるフラッグフットボールで西日本代表として東京ドームまで行き、東日本代表の東京にある体育大学のチームと決勝を戦い、その時の視角、心の動きが何度も蘇った。

強豪の余裕や焦り、味方の自信や勇気を体感し、心揺さぶられる時間。

あっという間に終わった。

風邪ひきそうと思った。

帰りに運動したくなって、今月会員になったチョコザップへ初めて寄った。フラッグをやっている頃は、1人で歩道橋を駆け上がったり自主練もした。

勝てるような気もしたし、全く歯が立たないような気持ちにもなった。

試合中は、視角の情報や、明らかな試合展開、経験上の読み、理由のない予感、仲間の様子が、心の中に次々と飛び込んでくる。

それが再現された「上手」な作品。

色のないメンバーが一人また一人と集まって、4年後、正月の東京ドームの裏口から、みんなで乗り込んだ。

勝つ気満々のオープニング。

刻一刻。

時間は止まらない。

人生の中の、濃い一瞬。


寝る前に、きのうが、ばあちゃんの初めての月命日だったことに気付いた。

毎朝毎晩話すし、今月四十九日もあるから、うっかりしていた。

もう1か月も経つ。


急に寂しくなった。不意をつかれた。

ばあちゃんの百七年間使い込んだ体が、この世から無くなった先月の末、近所のデイサービスの張り紙を見つけて飛び込んで、今月から週一で高齢者のお手伝いをしている。まだ2回。でも色んな人と沢山話した。

初体験で、目まぐるしい試合展開なので、翻弄されたり、先読みして動いたり、何もできなかったり、急に嬉しい声をかけられたり、とんでもなく充実している。まだ2回。

朝、施設に迎え入れるところから始まる。

次々とやってくる。

まだうっすらとしか顔も名前もわからない。

初日、いきなり、ハイタッチした。

ようこそ。

人生の一瞬に過ぎない。


ばあちゃん、忘れとったけど、毎日お経の練習しとるから、四十九日には楽しみに待っとられえよ。



善は急げ🏃‍♀️