ひー坊@スロー・リーダー(遅読家)

会計事務所勤務の30歳。 浪人時代に出会った『坂の上の雲』をきっかけに、本にハマる。…

ひー坊@スロー・リーダー(遅読家)

会計事務所勤務の30歳。 浪人時代に出会った『坂の上の雲』をきっかけに、本にハマる。 本は、ゆっくり読む派。 この本を読んでみたい!と思える書評を書いていきます。不定期更新。

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今後の投稿について

これからは、以下のテーマ・頻度・記事のスタンスで投稿する。 テーマ:読んだ本の紹介 頻度:不定期(最低でも、月に一回は投稿したい) スタンス:読みたいものを書く なぜ、このように考えたか? 現在、noteをはじめて約1年半。 今年の2月末~5月末の3ヶ月ほど途中離脱を経て、現在まで不定期の投稿だが、何とか続けてこれた。 note再開後、『本』をテーマに記事を書くことに決めて、再出発を果たした。 幸いにもたくさんの方に読んで頂いていた。 しかし、である。 すぐ、

    • 年内を最後に、投稿していませんでしたが、もう一度投稿を再開しようと思います。 更新頻度もこれから考えようと思います。

      • 「自分」というものは存在しない-『唯識の思想』から学んだこと

        「自分」とは何だろうか? こういった悩みを抱えている人は少なくない、と思う。 勿論、私もその一人だ。 今回紹介する『唯識(ゆいしき)の思想』を紐解くと、「自分」というものはない、と一刀両断する。 それなのに、「自分」という実体のないものに私達は悩んでいる。 では、その悩みからどうすれば解放されるのか? 本題に入る前に、唯識の定義を簡単に説明しよう。 唯識とは、「唯(た)だ識(しき)、すなわち心だけしか存在しない。自分の周りに展開するさまざまな現象は、すべて根本的

        • 動け!

          この行動に意味はあるのか? グダクダ考えているときに、ごちゃごちゃ言ってないで動け!と渇を入れてくれる本を、今回紹介したい。 ヒンドゥー教※の聖典と言われているこの本。 バガヴアットとは、崇高なる神や偉人を呼ぶことばの意味で、仏教の経典においても、ブッダを指すことばとして用いられ、「世尊」と漢訳されている。また、ギーターとは歌の意味を指す。 つまり、『バガヴァッド・ギーター』を「世尊の歌」と翻訳することができる。 この本の中で、自分に刺さった箇所があるので紹介したい

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        • お金の話~『給与明細』編
          4本
        • 書く習慣1ヶ月チャレンジnote 25日目~30日目
          6本
        • 書く習慣1ヶ月チャレンジnote 19日目~24日目
          6本

        記事

          正解のない世の中こそ、現象学は必要かもしれない。

          現象学と聞いて、ピンと来る人はいるだろうか。 哲学に詳しい人は、知っているかもしれない……。 今回紹介する本によると、現象学は「独我論」(「世界」などどこにも存在しない、あるのはただ〈私〉に現れた「世界」像だけだ、という考え方)であるとかないとかいった論争が続いているそうだ。 実際にドイツの哲学者で現象学をとなえたフッサール自身は、現象学が独我論であるという批判(非難)は誤解に過ぎないことを繰り返し主張しているようだ。 上記のような誤解がされている現象学を噛み砕いて教

          正解のない世の中こそ、現象学は必要かもしれない。

          『コーラン』を読み終えて

          今回、紹介する本はこちら。 まず、『コーラン』ってどんな書物なのかを簡単に説明する。 『コーラン』(実際の原語だと、クルアーン)とは、イスラーム教の聖典。そして、神アッラーが預言者ムハンマドに啓示した教えを記したものである。 クルアーンとは、読誦(どくしょう)・暗誦(あんしょう)を意味し、声に出して読むべきもの、と言われている。 以下の動画は「開扉(かいひ)」と呼ばれる冒頭の章の動画。アラビア語の独特なイントネーションによる響きが、美しい。 この動画では、以下の文章

          『コーラン』を読み終えて

          哲学とは何か?

          今回は、こちらの本を紹介する。 哲学に関する本を無性に読みたくなり、家の本棚にあったこの本を再読した。 そして、自分なりに哲学とは何かを確かめる事ができた。 著者は次のようにいう。 人生とは、○○であるべき…… 成功するには、○○すべき… ネットを見れば、こういった意見がたくさんあるが、これらの主張も本当にそうか?と疑う姿勢が大事なんだな。 「人生がラクになれる哲学」や「幸せになれる哲学」といった本が本屋にあるが、あれは嘘だな~と最近になって思う。 なぜなら、

          『コーラン』を理解するためには、文化的背景を知る必要があることを知る

          本日、紹介するのはこちらの本。 この本は、日本人に馴染みのないイスラーム文化の本質を読み解く本だ。 この本を読み終えると、並行して読んでいる※『コーラン』の内容がよく分かるようになった。 ※『コーラン』……イスラム教徒の聖典。 というのも、『コーラン』に書かれている文章を理解するには、その文化的背景を知る事は避けられないからだ。 著者は次のように言う。 実際、『コーラン』を読むと、「これはどういった意味なのか?」という箇所が随所に出てくる。 全部は挙げられないが

          『コーラン』を理解するためには、文化的背景を知る必要があることを知る

          本を読むって何だろう

          本を読んでいる時、時々こんな事を思う。 本を読むって何だろう? そのヒントをくれる本を3冊紹介したい。 まず、この本。 ドイツの哲学者ショーペンハウアーによる作品。私のお気に入りの一節がある。 この一節を読み返すと、いかに自分で物事を考えずに、読書に逃げているな~と思う。 最近、本を読む時間を作るのは勿論だが、自分で考える時間を作るようにしている。 本を読むのも大事だけど、結局自分で考えないと、その読書はあまり意味がないよな~と考えるようになった。 二冊目の本

          私の本の読み方

          以前、読書スタイルについての記事を書いた。 noteで紹介できるレベルで読むとはどういう事か?に焦点を当て、私の本の読み方を紹介するのが、今回のテーマである。 その前に、まず用意してもらいたいもの。 ・A4ノート ・シャープペンシル ・シャー芯 ・消しゴム ・定規(三角定規じゃなくても勿論問題ありません。) 家で読書をするときは、大体上記のセットは用意する。 なぜ、用意するのか? ズバリ、抜き書きをするためである。 書く手順を説明する。 まず、適当に線を引く。

          なぜ勉強するのか?

          勉強。 一体、何のためにするのか? 成長のため? どれだけ考えても、わからん! 迷える子羊である私に、救世主となる本が現れた。 今回、紹介する『勉強の哲学』だ。 本書は、勉強とは何か、なぜ勉強をするのかについて考えさせてくれる作品だ。 本書の最初の方で、勉強の定義を次のように述べている。 勉強=積み上げるものと考えていた私の価値観を揺さぶった文章である。コツコツ勉強すれば、何か見えてくるものがある。そう信じて勉強をしてきたのに、なぜ自己破壊なのか?その理由を次

          自分が学びたい分野を知る場所、その名は図書館

          以前、図書館に関する記事を投稿した。 週末のうち、どちらか一日は必ず図書館に行くほど、図書館が好きな私。 静かな空間の中に、本が沢山ある。 本好きにはたまらない空間だ。 そこで、こんな疑問が浮かぶ。 自分にとって、図書館はどういった場所なのか? 図書館は、自分が学びたい分野を知る場所なんだな、と最近気がついた。 図書館には、様々なジャンルの本が沢山ある。 歴史・哲学・文学といった文系分野 数学・物理学・科学といった理系分野 経済学・法律学といったビジネス分野

          自分が学びたい分野を知る場所、その名は図書館

          本を読む理由

          本を読んでいる時、ふと思うことがある。 なぜ、本を読んでいるのか。 この問いに、ずっと答えが出せないでいた。 最近になって、やっと答えを出せた。 価値観を揺さぶられる文章に出会うために、本を読んでいるのだ。 二年前から、本を読む時に必ず行おうと決めたことがある。 必ず書き込み又は気になった文章をノートに抜き書きをすることだ。 時間を置いて読み返すと、当時の自分はこの箇所に共感したのかが一目で分かる。 と同時に、自分の価値観が揺さぶられる文章はこういう文章なのか

          知識が少ない自分に、自信が持てた

          最近、分からない事が多かったので、二回に渡って、「分からない」をテーマにした記事を書いた。 この二つの記事を書いたことで、「分からない」を大切にして、深めていけばいいんだなと結論づけることができた。 分からない事があってもいいか~ こんな感じで、悠然と構えられるようになり、以前に比べてモヤモヤを愛せるようになった。 しかし、また別の問題が出てきた。 自分の知識って少なくないか? そりゃ、分からなくて当然か……。 そんな悩んでいる時に、こちらの記事を読んだ。 現役

          知識が少ない自分に、自信が持てた

          私にとって面白い本

          平日の読書時間は、限られている。 通勤時(帰りは、読めない事が多い)、昼休みの時間といったスキマ時間の中で、本を読んでいる事が多い。 ごくわずかな時間しかない にも関わらず、今の読書に満足している。 なぜか? 面白い本を読んでいるからだ。 そこで思ったことがある。 面白い本とは、何だろうか? 考え事が思い浮かばない本である と言いたい。 どういう事か? スロー・リーディング(遅読)を実践する前の話である。 読書中、こんな事が頭の中で浮かんでいた。 明

          「読む」ことを学ぶ~「『コーラン』を読む」評

          この本の内容を紹介する前に、コーランってどんな本なのかを簡単に書いておく。 正式名称は、クルアーン。 イスラム教の信徒が、声に出して読むべき 聖典(その宗教の教えなどを記した書物)を意味する。 以下の冒頭箇所を、400ページに渡って丹念に読み解いていくのが、この本の主な内容だ。 実は、この冒頭部分に『コーラン』自体のエッセンス(本質)が含まれている。 つまり、一番重要な部分である。 著者はたった7行しかない冒頭部分を丹念に読み解こうとする。 この冒頭部分は一体何

          「読む」ことを学ぶ~「『コーラン』を読む」評