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第7.5回 読書倶楽部 小春日和 エアー読書会


皆さまこんにちは🍁
九州北部の福岡ではまだあまり
紅葉は見れていませんが
気温はすっかり秋めいていますね

2023年2月より、基本的に毎月1回
読書会を開催していた読書倶楽部
小春日和ですが、今月は主催者の
事情により開催無しでした。

でも!みんなが!読んでいる本が知りたい!

ということで、皆さまにおすすめの作品を個人的に教えてもらい、いつもの如く私が勝手にまとめちゃう【エアー読書会】を開催しました

今回はそこで個人的に教えてもらったおすすめ作品を、皆様のおすすめポイントと共にご紹介します♡

■就活から逃げ出した言語学徒の青年は、美しい言語を話す少数民族・ムラブリと出会った。文字のないムラブリ語を研究し、自由を愛するムラブリと暮らすうち、日本で培った常識は剥がれ、身体感覚までもが変わっていく……。言葉とはなにか? そして幸福、自由とはなにか? ムラブリ語研究をとおしてたどり着いた答えとは……?人間と言葉の新たな可能性を拓く、斬新極まる言語学ノンフィクション。

◆おすすめポイント◆
国が違えば文化も違う。そんな当たり前のことだけれど、あまりにも「感覚」が違いすぎて、まるでフィクションの物語を読んでいるような感覚に陥った作品。
シンプルに暮らすムラブリが良いな〜とかではなく、こんな風に自分は自分、他所は他所で衝突なく過ごしていけるのはすごいな〜と感じた。

■カナダで、がんになった。あなたに、これを読んでほしいと思ったーー祈りと決意に満ちた、著者初のノンフィクション。

◆おすすめポイント◆
がんと分かり、それの治療をしながらの日々のエッセイなので、しんどい時の記録もたくさん出てくるのに、すごくたくさんの「愛」に触れられた作品だった。そしてそれは、西さんが受け取っているものなんだろうなぁと思ったし、彼女の文章によってそれを受け取ることができるってすごいことだよな。
西さんの関西弁の文章のおかげもあるのか、登場人物にすごく親しみを感じたし、私自身すごく「リラックス」して読むことができた。
アマゾンで検索すると【ギフトとして良く贈られている商品1位】として出てきて、分かる〜!!プレゼントしたい〜!!となりました♫

■著者である上野英信が京都大学を中退して、筑豊の炭坑で働きながら書き上げた記録

◆おすすめポイント◆
炭鉱での重労働、賃金もまともに支払われず、紙屑のような金券を配るのみで、血を売って何とか生きている坑夫たち。
空腹に耐えかねた子どもが、引き出しの中から金券を取り出して店に食べ物を買いに行ったら、「こんな紙くずでは物は売れん。本物のお金持ってきなさい」と追い払われる場面や、博多では血が高く売れるからと筑豊から歩いて血を売りに行く場面は、読んでいて息が苦しくなりました。この記録は、絶対に語り継いでいくべきだと思いました。

■1950~60年代.北九州筑豊の地で谷川雁・森崎和江らと共に「サークル村」で活動し,その後,記録作家として多くの名著を遺した上野英信(1923-87).その一人息子である著者が,英信と彼を支えた母・晴子の思い出,筑豊の風土とそこに住む人々を描く珠玉のエッセイ集.英信の葬儀の様子を語る表題作など27篇を収録。

◆おすすめポイント◆
母親が作った料理や、来客が多かった上野家の大きなテーブルのこと、本のタイトルにもなっている上野英信の火葬時の話など。 炭鉱という貧しく辛く苦しい生活(もちろん楽しいことも)記録していた上野英信を父としていた著者が思い出して書いた生活は、とても微笑ましくて温かいです。 この本を読んだことで、上野英信のいくつかの著書を読みたいと思いました。

■町の人たちがなんでも相談にくる広島の山間の本屋「ウィー東城店」。地域の小売店の可能性と、そこで成長する若者たちの姿を描く。

◆おすすめポイント◆
広島の庄原という場所にある本屋さんの実際の話。 広島に数年住んでいたので想像しながら読みました。学校に行けなくなっている子どもたちが本屋で働いて、店主も一緒に成長しているのが分かる、優しい話でした。 ゆっくり、元気になる。 と帯にあるとおりでした。 店主に聞き取りをして出版社の島田潤一郎氏が書き上げたようですが、この島田潤一郎氏の文体が、この本でも素敵でした。

■競技中に起きた悲劇は、単なる事故のはずだった…。二転三転する「真相」、リフレインし重きを増す主題、押し寄せる感動。自転車ロードレースの世界を舞台に描く、青春ミステリの逸品。

◆おすすめポイント◆
自転車競技のアシスト側の人が主人公なんです。今までにない、仲間を勝利に導くまでに力を使い切ってしまうという役割。
題名が示すことは何か。最後の最後まで響いてきます。奇しくもツール・ド・九州があってるのも嬉しい!ぜひ読んで頂きたいです。こちらシリーズらしいのでそれも今から楽しみです♡
※ツールド九州は10月開催で今年は終わったようです✨

■1932年、国際連盟がアインシュタインに依頼した。「今の文明においてもっとも大事だと思われる事柄を、いちばん意見を交換したい相手と書簡を交わしてください。」選んだ相手はフロイト、テーマは「戦争」だった――。宇宙と心、二つの闇に理を見出した二人が、戦争と平和、そして人間の本性について真摯に語り合う。

◆おすすめポイント◆
この本は、『ひとはなぜ戦争をするのか』について、アインシュタインが手紙を投函して、それについてフロイトがお返事をしたものです。 なぜ、このような手紙をアインシュタインは、フロイトに手紙を出したのか? その、いきさつについてはアインシュタインが手紙の冒頭に記載しています。 ただ、残念な事に公開の往復書簡ですが、一度だけの往復になっています。 私としては、もう少しお二人に深く掘り下げて討論してほしかったですけど、時代がそれを許さなかったと思います。 
なぜなら二人共、ドイツ語圏に在住するユダヤ人だったから。 時代はちょうどナチス政権が、勢力を得て勢いづいている頃です。 二人の間には、『迫害を受ける立場』としての共感もあった事でしょう。 実際のところお二人共、ナチスから家宅捜索を受けています。 アインシュタインは暗殺される脅威を感じ、アメリカ合衆国へ亡命します。 フロイトも、精神分析関係の書物が禁書となり、ナチスによって「国際精神分析出版所」が接収され、イギリスへ亡命します。 このような嵐の中、二人の往復書簡は消えていき忘れ去られてしまいました。 どのようないきさつがあって、この本が日本で翻訳されて出版されたのかわかりません。 私としては長年の謎が解明されると思って購入したのに~一度の往復だけで終わり、謎は謎のままモヤモヤ感が残る本でした。


以上7作品紹介されました✨
文章でおすすめポイント送るのは面倒だったでしょうに、私の思いつきに反応してくださった皆さまありがとうございました🩷
来月は読書会開催予定で、既に数名参加希望の方からご連絡頂いております♫

また来月、素敵な作品のお話が聞けるのを楽しみにしています。

■今日のフレーズ■
いまやりたいことをやっていると、人間は未来を失い、過去に何も残せない。明日のために必死の思いで今日を犠牲にしたとき、初めて立派な昨日が生まれる。
#火口のふたり #白石一文


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