映画「あの花が咲く丘で、君と

 現代に生きる女子高生が戦時中にタイムスリップするという設定で、その娘に語らせる「(特攻は)間違っている」というセリフは、我々“現代人の目線”でしかないのだと感じた。敗戦後の日本が経済成長を遂げたのは、まさに奇跡であり、戦時中には想像する事もできなかったであろう。だから、特攻隊員を含む兵士は日本の主権を守り他国に隷属することを拒否するために(=日本の未来を守るため、子孫を守るために)自らの命を捧げることができたのだと思う。それは”強制された”のでも“無駄死に“でもない。
 愛する人を守りたいという強い意志で脱隊した特攻隊員のエピソードがあったが、その後は戦争の語り部となったというシーンが最後にあったのは、特攻で散った隊員と思いは同じだったということを示唆していたのではないか。
 以上の自分の捉え方は、作者の意図と違うのかもしれない。しかし、「作品」というものは、受け取る側が何かを感じることに意味があるのではないか。その中で作者の意図を感じれば良いと思う。

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