見出し画像

GO TOキャンペーンが、始まります。

GO TOトラベル事業が、いよいよローンチ。

受託事業者の公募で、ごたごたがあり、
スタートがずれ込みましたが、
夏休みのお出かけ需要に何とか間に合った、
というところでしょうか。

なお、事務局を請け負う事業者選定については、
審査概要やその選定経緯も観光庁ホームページに公表されています。あれだけ騒がれた事業ですから、気になる方はご覧ください。


SNSを眺めていると、観光関連事業者を中心に「やっとか!」「待っていた!」といった声が聞かれる一方、Twitter上の一般世論の声は、
「どうしていま?」「狂気の沙汰」といった具合。

都内の感染者が増えていること、
長雨・豪雨による各地被害が背景にありますので、その反応も理解できます。
キャンペーン利用に限らず、いまの都内の状況を考えると、都内から地方への旅行は心理的にも物理的にも難しい。

また、どうしても、「旅=遊び」 という表面的なイメージがあり、産業構造やそこからの経済波及効果といった、旅が持つ本質的なチカラについての理解がなかなか進まないことも、こうして騒がれてしまう理由としてあげられるのでしょう。


でも、ですよ。


首都圏→地方だけが旅行スタイルではないですよね。確かに、地方にとって大きなマーケットではありますが。


感染拡大が落ち着きつつある地域内、または地域間同士の旅行は、少しずつですが、皆さん旅行を楽しんでいらっしゃいます。

都内の人なら、これを機に都内の素敵なホテルに泊まるという楽しみ方を、ぜひおすすめしたい。

※7/17(金)の大臣記者会見より、東京在住者の都内ホテル利用はキャンペーン対象外になりました。ご注意ください。


この都内に泊まるというのが、実は結構良くて。
いま、地域の方が地元のホテルや旅館に泊まったり、居住地から1時間圏内を旅の目的地にする、いわゆる「マイクロツーリズム」の感覚です。

旅支度も楽。移動時間は通勤感覚で、すぐ行けてすぐ帰れる。その分、移動費がかからないから、ちょっと高めのホテルやお部屋のアップグレード、ルームサービスやトリートメントなんかもしてみたり。ニーズはそんなにないようで、じつは同じくそういう楽しみ方してる人が、わたしの周りにはちらほら。

価値観は様々、別に遠くに行くことだけが、
旅ではない
ということ。
プチトリップ、小さな旅もまた、いいものです。


話は、火中のGO TOにもどりますが、
各自治体のキャンペーンも奏功しているので、
そこからうまくGO TOに接続して、国内旅行需要が喚起されることを期待しています。

あなたが旅することで、地域をも元気にできる。もちろん旅以外の、応援方法もあると思いますが、旅でも地域の応援できる、ということを知って貰えたら嬉しく思います。


そして何よりも旅行を通じて、旅をする人が元気になること、そして観光関連事業者だけでなく、彼らがしっかりと仲介役となって、冷え切った地域経済を温めて、循環が生まれることを強く強く期待しています。正にそれは、このキャンペーンの肝です。

ちなみに、いけいけだったインバウンド消費が皆無になり、その尻拭いを日本人の国内旅行で穴埋めするのか…、というようなお考えを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、穴埋めどころか、もともと日本における旅行消費の約8割は「日本人による国内旅行(宿泊、日帰り)」いわゆる国内旅行需要が占めています。インバウンドは、堅調に推移していますが、2割弱といったところです。

画像2


だから、業界の皆さんは自分たちが「地域経済回すんだ!」という気概をもって、お客様をお迎えして欲しい。
多分、根っこには、どうせ観光産業だけが儲かるんだろ?(本当は違うんですけどね)という思いが、世の中にはあるんだと思います。同じく受け入れる地域の中でも、そんな思いが燻っていたら、うまくいきません。

なぜ、こんなときに旅行「なんか」にいくのか?
という、旅自体のイメージの払拭。そして、観光産業が地域経済を回しているということの証明。

旅は、もはやただの遊びではないということを知ってもらうチャンスでもあると思っているし、それは地域やキーマンとなる観光関連事業者のみなさんの力にかかっていると思います。


何度も言いますが、これは単なる特定産業支援ではなく、経済政策です。
これを機に、地域や観光関連事業者は、地域らしい魅力的な旅行コンテンツをたくさん作って、お客様をお迎えし、ポストコロナも選ばれ続ける地域を目指していただきたいなと思います。双方が新しい旅のスタイルを確立する、そういう意味もこのキャンペーンに込められています。

そして、旅行にいかれる方は、
「新しい旅のエチケット」を、どうぞお忘れなく。

画像1


\ 関連記事 /